Straight
□秘密の恋愛致しましょう?
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「……足りない」
ボソッと物凄く不機嫌そうに独り言を言う美少年は、言葉とは裏腹な笑顔で誰もが魅了される姿で写真をパシャッパシャッと撮られていく。
「じゃあ、次はキラく〜んこっち向いて。
そう。そのままねぇ…」
パシャッ…―――
キラ・ヤマト。彼は人気絶頂モデル。高校生の時に本格的にモデルを始め、今や男性モデルNo.1で、出版社は彼の専属を勝ち取ろうとアレよコレよと争われる人物である。
「はぁい。じゃ、今日はコレでおしまい!
お疲れ様。キラくん」
「お疲れ様でした。次があるのでコレで失礼します。また、よろしくお願いします」
撮影が終わり、そそくさと現場を後にする。その際は勿論笑顔で。
しかし、一歩外に出ると笑顔は消え去り、怒気を孕んだ瞳でマネージャーである親友、アスランを睨み付け鬱憤をぶつけた。
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