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□第8話
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奴良組の連中も、目の前の席で起こっていることなので、興味津々に男と対峙する女を見ている。
そして、そんな中で起きた一瞬の出来事……
女は殴りかかってくる男達の間をすり抜け、首にナイフを当てている。
『…動くな。動けば切る』
殺気のこもったその言葉に周りの野次馬も静かになり見入っている。
ほう…あの女、強いのう。
相手の男達は並みと言っていい強さ。
けれど、女の方は段違いに強い。
…じゃが、あの男達はまだ諦めておらんのう…;
腰を浮かし、女を助けようと立ち上がった。
ドサッ……
……助ける必要は無かったか…
わしが立ち上がった時には既に決着がつき…男達は地べたで伸びていた。
美しく…強い女…か…
初めは軽い気持ちで話してみようと思っただけだったが………
どうやら本気で興味が湧いてきたようじゃ。