Main

□第11話
1ページ/4ページ


秀元さんに案内された部屋は綺麗に片付いていて、掃除もされているようだ。


『あの……私一応半妖なんですけど、陰陽師の屋敷に入っても良いんですか?;』

「かまへんよ。今の君は人やし、悪さをする訳でもない…それに、他にもここを訪ねてくる妖は居るよ」

『私以外にもですか?』

「そ、ただ飯食べにくる妖とかなぁ」

『ただ飯ですか;』


天才陰陽師と名高い秀元さんの家に来て、ただ飯なんて……


度胸のある妖なのね;


「それで、今日真紀ちゃんを呼んだのは、頼みたいことがあったからなんやけど……」

『はい。私に出来ることなら、何でも言ってください』

「じゃあ、お言葉に甘えて……料理とか出来る?」

『料理…ですか?』


前世では、忙しい母の代わりに料理や掃除をすることもあったし、転生してからも大坂城に居た頃は、止めようとする使用人達を無視して、料理や洗濯をしていたので、自分で言うのもなんだが、家事は得意だと思う。


「そう。料理をしてくれてた使用人が、妖を見たゆうて、怖がって辞めてもうてん」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ