Main

□第1話
1ページ/4ページ


朝7時に起床。

制服に着替え、朝食を食べ、身支度を整えてから、今日もいつも通り家を出る。


『行ってきます』

「行ってらっしゃい。気をつけて行くのよ」

『は〜い!』

「転ぶなよ」

『そんなに子どもじゃない!!』


母と少し意地悪な兄に見送ってもらい、学校へ歩いて向かう。

学校の門の前へ差し掛かると、後ろから声を掛けられた。


「真紀、おはよ!」

『おはよう、悠!』


彼女は富田悠。

私の一番の親友で、バスケ部の女主将。

ショートカットで174cmという長身のため、周りの女子からの人気が高いが、実は漫画と可愛い物が大好きな女の子。


悠と一緒に教室へ向かい、席に座る。
ちなみに、私と悠の席は前後なので、授業中も話すことのできる最高の席。

鞄の中から教科書を出していると、悠が振り返って話し掛けてきた。


「今日の5限目の数学で当てられるんだけど…できてなくてさぁ…;」

『ふふっ、仕方ないから昼休みに教えてあげる』

「ありがと!いつもごめん;」

『どういたしまして』

「一応問題集は見たんだけど、半分しか解けなかった」

『悠は物覚え良いから、すぐ解けるようになるよ』

「へへっ!」

少し頬を染めて笑顔で照れる悠は、素直で女の子らしい。

私も悠みたいに素直になりたいなぁ…
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ