☆短編集〜銀切華〜

□天敵
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俺がG様を捨てて手を洗って戻ってくると



高杉はさっきの動揺した姿を見られたことが恥ずかしいのか……


気まずそうに体育座りで椅子の上にちょこんと座っていた。



戻ってきた俺をじとーっと見ながら
何か言おうとしている高杉を俺は後ろから抱きしめた。



『もう大丈夫だからね?』


『別に俺はっ………』



文句ありげに反論しようとする高杉の言葉を遮って自分の言葉を続ける。



『はぃはぃ。銀さんは何も見てないから高杉がゴキブリ怖いなんて知らないから』


『おまっ……完璧に見てるし知ってるじゃねぇーか!!』



ギロリと眼帯をしていない方の目で睨む。


『なんで怒るの?嫌いなものは人それぞれでしょ?』



俺がそう言うと悲しそうな顔をして言った。



『だって………男が虫を嫌いなんて格好悪ィだろ?』


そんなこと思ってるんだ。



『別にそんなことはないと思うけど………それと晋ちゃんは可愛いから大丈夫!』


『可愛いっていうなっ//!!』



顔を真っ赤にさせて言う。

嘘がバレバレ。



『嬉しいくせに………』


『…っ……///』



『俺を頼ってくれるとこも可愛かった』


耳元でボソリとそう呟くと高杉は顔を真っ赤にしながら嬉しそうにする。



『ん……//』


可愛い……



『…………銀時ィ』


『なーに?』


『これからも助けて///?』


『…っ//もちろん。やっぱり可愛い///』



そんな可愛い恋人に俺は優しくキスを落とした。












『でもさゴキブリ持ってるからって俺を拒絶しないでくんない?地味に傷ついたよ!!』


『嫌いなものは嫌いなんだ』


『………………(泣)』


『安心しろ。おめぇのことは好き……いや愛してっから』






END



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