☆頂き物

□国語準備室
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少女マンガによくある教師と生徒の禁断の恋。

それだけでも人目を忍ぶ交際をしなきゃいけないの に男同士なんてオプションもついているこの関係。

教師と生徒としてなら毎日のように会っているが、 恋人同士としての逢瀬なんて限られてくる。

休みの日にお互いの家を行き来しているがそれだけ じゃ物足りないと感じるのが健全な男子高校生の高

銀八も少なからずそう思っているので、放課後の国 語準備室で束の間の逢瀬を楽しむのはもはや日課と なっていた。

今日もそのはずだったのに…。

いつもの3Zの授業風景。

爆睡する神楽に、土方にちょっかいを出す沖田。

それを横目に銀八の授業を聞き流す高杉。

土方が沖田の嫌がらせに抵抗する声が最初は小声だ ったのだが、エスカレートするにつれて声を荒げて いった。

「いい加減にしろよ!総悟ォォォォ!

「オイオイ、うるさいよ大串君。」

「ちげぇよ!総悟が!」

「何言ってんの総一郎君は静かに授業聞いてるでし ょうが!」

「先生、総悟です。」

「まぁどっちでもいいや。とにかく、

大串君だけだから。あれだ。放課後国語準備室な。

「え」

先ほどの銀八の発言に耳を疑った。

土方はもちろんだが、それを聞き流していた高杉も

「ちょっと待て!俺騒いでないだろ!

「騒いでんじゃん、今。俺の授業妨害してるでしょ ーが。」

「っ…。わかったよ。行けばいいんだろ!行けば!」

わかるなよ。納得できねぇならもっと言えよ。

そんな高杉の思いは虚しく砕け散り、土方の放課後 国語準備室行きが決定した。




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