☆短編集〜銀切華〜

□桜舞
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春、桜空の下で―――――






4月上旬、俺は銀時から花見に行こうと誘われた。


待ち合わせは公園の桜の木の下で………



その公園までの道のりは桜並木になっていてひらりひらりと風によって舞い散る花びら。


それは……まるで雨のよう



『桜の雨ってか……』



幕府の犬やら別の攘夷志士に見つかって面倒にならないように傘をさしているのでいっそう雨という感じがする。



その雨の中、銀時に会えることを喜びながら歩いていった。








公園につくと、沢山あるうちの1本の桜の木に寄りかかって空を見上げている銀時を見つけた。


風で揺れる銀髪と緩めに着た白い着物がその風景によく似合っている。



『あっ……!』



気配を感じたのか、俺に気づいてこっちに向かってきた。



『よぉ銀時、久しぶr


『晋ちゃん、久しぶりィィー!!』


俺が言うのを遮って銀時は俺の名前を呼びながら抱き着く。


『……ちょ…はなせ//』



抱き着かれたこと自体は正直、嬉しいが……

周りの目が……


『今日はだんご屋に行こうぜ!!

ここのもめっちゃうまいんだよなぁ♪』



そう言って俺の手を引っ張り、歩きだした。


ガキかお前は

ま、そんなとこも嫌いじゃねぇけど………






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