リクエスト

□ドキドキぱにっく!!
1ページ/1ページ



こんにちは。美濃奏です。
突然ですが今とっても面白い事になってます。
え?なになに、私も知りたいだって?
仕方ないなぁ、僕は優しいから教えてあげるよ。
あ、みんなには内緒だよ。
君にだけ教えるんだからね。




遡る事5分前…

雪名は焦っていた。木佐が忘れた書類を大急ぎで届けなくてはならないからだ。幸い、今日は大学もバイトも休みだったので雪名は今にも泣きそうな木佐に二つ返事で了解した。

(木佐さん、11時から会議だって言ってたよな…)

時刻は11時10分前。
どんなに全力で走っても間に合うか間に合わないかのギリギリだ。

雪名は焦っていた。
周りも見えないくらいに。
それが大事件を起こすきっかけとなった。


「うわっ!?」

ドンッ、と勢いよく誰かにぶつかった。……後、雪名の意識は無くなった。









「…い……おい!」

「大丈夫か!」

ゆさゆさと勢いよく肩を揺さぶられる衝撃に雪名はうっすらと目を開けた。

「!!?」

目を開けると




そこには……………俺が居た。



***



此処は丸川の会議室。



「つまり俺が高野さんと羽鳥さんにぶつかってしまってそれを見ていた桐嶋さんが助けに入ったところこうなってしまった……と」

「お前のせいって事だな」

「よ、横澤さんっ!……皆さん、すいませんでした……俺の前方不注意で…」

「俺も前を見ていなかったから気にする事はない」


つまりは高野さんは俺、俺は羽鳥さん、羽鳥さんは桐嶋さん、桐嶋さんは高野さんの体になってしまったという事だ。
因みにその場に居た後の二人…横澤さんと美濃さんは無事だったようだ。


"入れ替わり"


漫画の世界の話だと思っていたけれどまさか現実に起きて自分が体験するだなんて思っても見なかった。


「本当にすいません…これからどうすればいいんでしょうか……」

雪名皇、21歳。嵐の予感です。


               ◆つづく◆

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ