ちょうへん

□永久の約束
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※若干の性描写を含みます。苦手な方はお戻り下さい。




−−いつまでも貴方と共に生きて行きたい。



俺は今日、初めて恋を知りました。

息も満足に出来ない程のキスをし、

「んっ……んぁ、ぁあ!」

高野さんの指が俺の中を弄る。

(好きな人に触れられるってこんなに気持ちの良いことだったんだ。)

「や…あ!……ぁあ、んっ…」

指が前立腺に触れる。
俺はいっそう高い声を出してしまった。

「あ、…んぅ……あぁぁ!」

羞恥で顔が熱くなる。今の俺の顔はさぞかし真っ赤なことだろう。


「リツ…もう挿れていい?」

「は、ぁ!…そ…なの、聞かないでください…っ…」

次にくるであろう快感を想像し、俺はごくりと喉を鳴らす。
同時に俺の中に高野さんが入ってくる。

「………あ、…ぁ……」

生理的な涙が頬を伝う。

(高野さんの…熱い……)

俺は高野さんが居れば何も要らない。そう思った。





初めはゆっくりだった律動が徐々に激しさを増していく。
もう何も考えられなかった。

「…ぁ、あ!……た、かのさ……!ああぁぁ…」

俺が達っするのとほぼ同時に高野さんも達っした。

体の奥には熱いものを感じた。


*


あの後、俺と高野さんは一つの布団で抱き合って眠った。



「いたっ!……こ、こしが…痛い…」

「我慢しろ。それが俺の愛の証だ。」

「…っ!何言ってんですかっ!というか…高野さんは俺と契約しちゃって良かったんですか…?……これから一生、俺と一緒に居ることになりますよ?」

「何、お前嫌なわけ?」

「い…いやなわけないじゃないですか!俺は一応…高野さんが好きなわけですし……」

語尾にいくにつれてどんどん声が小さくなっていく。

でも……


「あの!高野さん、もし…俺を嫌いになったら俺をこの十字架で刺して下さい。…そうすれば俺は死にますから。」

バンパイアは死なない。
でも一つだけ死ぬ方法がある。自分の愛する者に特殊な十字架で刺されることだ。
俺は高野さんにその十字架を差し出した。

「……お前、俺がお前の事嫌いになるとか思ってんだろ。」

高野さんの声がぐっと低くなった。俺はビクビクしながらも答える。

「…だって………」

「んなわけねーだろ…バカか、お前は。」

「ばっ…バカとはなんですか!」

「つーか、ラブバンパイアの事詳しく教えてよ。」


高野さんに言葉巧に話をそらされ、俺の怒りは行き場を無くした。




「ラブバンパイアは愛する者からその愛をうけないと生きて行けません。なので、俺は高野さんが俺を好きじゃなくなったら生きていくことが出来なくなります。愛する人と触れ合う事こそがラブバンパイアにとっての食事だからです。…今まで俺は普通に人間の暮らしをしていましたが、もう完全なラブバンパイアになってしまったため、普通に食事をしても満たされなく、意味がありません。」


ずっと黙って聞いていた高野さんが口を開く。

「…つまり、お前は俺とヤったら腹一杯になる、ということか。」

あまりにも率直に言われ、顔が赤くなる。


「……そ、ぅです……」

「ふーん……」

(っ!そのニヤニヤ顔やめろおぉ!!)
ムカついたので俺は高野さんを軽く睨んでやった。


「てゆーかさ、ずっと思ってたんだけどお前、今までツンツンしてたのに俺とヤってから素直になったよな」

「……それがラブバンパイアの性というものです。というか、高野さんも人間の食事じゃ意味ありませんよ?」

そう言った途端、高野さんはニヤリと笑った。


「へぇー…じゃあ、食事でもしますか。」

「へ!?え、あ…いやあぁぁ!」

この時の俺は今のが墓穴を掘っただけだと言うことをまだ知らなかった。


*


「高野さん…ラブバンパイアは恋をすることで綺麗になるんです。…俺、綺麗になりましたか」

そう言うと、高野さんはふ、と笑った。

「あぁ、すっげー色っぽい」





「俺…今まで人と関わることが怖かった。触れると声が聞こえてきて……だから俺は引きこもるようになったんです。でも俺…この力があって良かった。この力のおかげで高野さんと出会えたから。ラブバンパイアで良かったと思うんです。それに、俺は高野さんに生かされているから。……これって、これ以上ない幸せだと思いませんか?」

高野さんに出会えて良かった。


「俺も幸せだよ、リツ。お前に出会えて良かった。」

−神様、居るなら聞いて下さい。
ありがとう。俺は今、世界で一番幸せです。


「高野さん、貴方は俺を永遠に愛する事を誓いますか?」

「はい。」

「リツ、貴方は俺を永遠に愛することを誓いますか?」

「はい。俺は貴方を永遠に愛する事を誓います。」

そう言って、俺達は抱き合い、誓いのキスをした。


−−あの時、あの人に会わなければ良かった。そうすれば、あの人の運命を変えてしまうことも無かったのに。
−−その日は突然やってきた。
−−気がつくと貴方が傍に居て。
−−いつの間にか、貴方の隣に居る事が当たり前になっていた。
−−どうか、俺を離さないで。
−−いつまでも貴方と共に生きて行きたい。


Do you still love me?
Yes.I love you.
(いつまでも、いつまでも貴方を愛し続けます。)





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これにて高律編完結です!お付き合い頂きありがとうございました!
実は最後の『あの時、あの人に会わなければ〜』のやつは微妙に繋がってるんですよ!
一話一話の冒頭部分に注目してください(笑)
繋げればあの文章になります。

それではお付き合い頂きありがとうございましたー!
感想等待ってます!〜拍手またはメールにて〜
お返事させて頂きます!!

3/18完結

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