京流…U

□曖昧な感情
1ページ/1ページ



朝起きたら
ルキがおらんかった
今までにない気持ちが

…なんや、ムカつくわ…

リビングのいつもの位置に
座ると、ルキがベランダに
ぼーっと立って
タバコを吸っていた。

バルコニーの窓を開けて

「起きたら居らんから」

「あ、すみません!
おはようございます!」

ビックリしよったルキが
面白い。

「…」

いつもと変わらない日常
いつもと変わらないルキ
僕の中に住み続ける奴

「今、ご飯の用意しますね」

悲しい顔せんでや?
僕の前で強がるなや…

「今日はですね…ー」

「ルキ、」

「あ、はい。
何か食べたいものとか
ありますか?」

「今日は朝飯要らん」

「…風邪でも引きましたか?」

「少しでええから
このままで居たい」

困惑するルキの背後から
抱きしめて、ルキだと
確認する。

なんて
子供なんやろな自分
コイツの前やから…

こんなん
もう、見せへんし
言わへんし。

自信無いけど

END

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ