京流…U

□可愛い人
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「ルキ」


ツアーやったな。
久しぶりの一人の部屋
見渡してみたんやけど

なんやろ
趣味がルキのに
なっていくんがきしょいわ。

僕も何も言わんと
勝手にさせとったから
しゃーないな。

冷蔵庫を開けて
ミネラルウォーターを
取り出す。

「…」

シールやら
バーコードやらで
貰ってきた有名クマの
皿に2日分のご飯が
用意されとった。

そして置き手紙。

…2日居ないのは
寂しいけど
京さんのご飯だけは
作って置いたから
レンジで温めて
食べてくださいね?

行ってきます!…

顔は詐欺やし
女々しい思考と趣味やし

せやけど
僕に真っ直ぐなんは
お気に入りやしな

「…ふっ」

他愛ないことで
笑えるとか
昔はありえんかったな

かわええし
あいつ以外はいらん
けど言わん。

ルキの作った1日目の
夜の料理を口に運んだ。

end

「なぁ、れいた」
「なんだよ」
「京さん…」
「食ってるだろ?」
「まだ何も言ってねぇ」
「大体解るって」
「死ね」

笑うれいたをシカトして
京さんに電話を掛ける。

「京さん!」
『なん』
「食べました?」
『食べた』
「どうでした?」
『…仕事どないした』
「あ、スチールの後、
ライブです」
『ほうか、切るで?』
「ちょっ、感想!」
『勉強し直せ』

美味しかったけど
調子に乗るから
いわへんわ

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