Fate/Zero・stay night
□結局どっちも単純 ギルガメッシュ
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「そこの雑種、一体誰の許しを得てここにいるのだ。」
「…………。」
「おい、聞いておるの「綺礼ぃー!!!!
なんか人ならざるものがいるんだけどぉぉ!!」
ギルガメッシュの目の前にいた少女は、そう叫びながら走り去った。
「……何なのだ…。」
ギルガメッシュはと言うと、少女が走り去った方向を呆気に取られて見つめていたが、暫くするとその口元に笑みを浮かべながら、少女を追ってゆっくりと歩き始めた。
「綺礼、あの媒体は何なの?」
「…ハァ…会ってしまったか。」
少女名前は、綺礼の妹弟子であり、時偶この教会を訪れていた。
聖杯戦争中ということもあり、前々から訪問する際には連絡を入れるよう、名前に口酸っぱく言って聞かせたのは綺礼本人だった。
しかし……
「訪問するなら連絡を入れろと言っていただろう。」
「たまにはいいかなと思って。
綺礼ったら、何してもポーカーフェイスだから。」
名前は幼子が悪戯を企むように、楽しげに笑った。
しかし突然、名前は笑うのを止めて後ろを向いた。
すると後ろのドアが開いてギルガメッシュが入ってきたのだ。
「おい、綺礼。
そこの雑種は何奴だ?」
「綺礼、こいつよ。
何なのか説明して!」
二人に板挟みされた綺礼はハァ…。と深く溜め息をつくと、名前に一先ず座るように促した。
言わずもがな、慢心王たるギルガメッシュは既に酒を片手にソファに横になっていた。