Fate/Zero・stay night
□お久しぶりです。 5次アーチャー
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「アーチャーさん…」
「何だね…?」
「士郎をよろしくお願いします…」
私は居住まいを正して、しっかりと頭を下げた。
私からアーチャーさんの顔は見えないけど、きっとわかってくれるだろう。
一瞬の沈黙の後に、アーチャーさんは「了解した」と言ってくれた。
お互いに真意を隠しながらの会話だったが、何だか最初よりも距離が縮まった気がした。
穏やかな気持ちになっていると、外が騒がしくなってきた
「…どうやら、帰って来たようだな…」
アーチャーさんは残念がる様に、肩を竦めた。
「アーチャー!!
誰か来てるのかー!?」
士郎の声の他にも女の子の声らしきものも聞こえてくる。
「ハァ…やれやれ…」
やっと重い腰を上げたアーチャーさんは、私に手を差し出す。
それを自然に取って立ち上がった。
「君と二人で出て行った時の衛宮士郎の反応が見物だな」
「どうしてですか?」
「その鈍さはさすがだな…
行くぞ……名前。」
あ、名前呼ばれた。
そう思った時には手を引かれて玄関に向かっていた。
その数秒後、士郎の叫び声が衛宮家に響き渡った。
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続くかも…