Fate/Zero・stay night
□運命的な出会い 5次ランサー
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「衛宮君の家はグローバルだね。」
「は…はは……。」
衛宮邸の居間には金髪碧眼の美少女と、これまたうちの学校では有名な美少女の遠坂凜さんに、確か後輩の間桐桜さん。奥の台所には褐色の肌に色素の薄い髪の所謂イケメン。パッと見てどこの人かわからないけど、多分外国の方。あ、髪の毛サラッサラなお姉さんが出てきた。スタイルがよろしいようで、羨ましいです、はい。
「シロウ、その方は?」
金髪碧眼美少女がこちらに気づいたみたいで、目が合った。
「あ、こいつは…「衛宮君とお友達の苗字名前と申します。
本日はご夕食をご馳走になりに図々しくも参った次第です。もしご迷惑でないなら、ご一緒させていただきたく存じます。」
一息にそう言うと、部屋にいた皆さん全員鳩が豆鉄砲をくらった様な顔…なんて知らないけど、とりあえず驚いていた。
「随分と面白い嬢ちゃんが来てるじゃねぇか!」
突如後ろから聞こえた声に反応して振り返る前に、私の頭に何かの衝撃が。
あ、撫でられてるのか…。
でも一体誰…に……
「おっ、この前の嬢ちゃんじゃねえか!!
何だ、坊主と知り合いか。」
目の前で今私の頭を少々雑に撫でているのは、私の人生初の一目惚れの相手だった。
「ランサー、苗字が驚いて固まってる。」
「っと…悪ぃな。
…苗字って言うと苗字か。
名前は何て言うんだ?」
「あ…っと…名前です…。」
頭の中では未だに、どうして目の前の彼が衛宮君の家にいるのかとか、色々…本当に色々な疑問が渦巻いている。
ただ、やっぱりあれは運命的な出会いだったのだと確信した。
そうと決まれば、とりあえず今は一つ言っておかなければいけないことがある。
「夕飯をご一緒させてください!」
そう言うと彼は、一瞬驚いた顔をしたが、次には素敵な笑みを浮かべていた。
「これが噂の逆ナンって奴か!」