俺は工藤新一。
大学2年になった。
服部が大学でこっちに来てから、服部と幼馴染の名前と、
3人でよくつるむようになった。
服部のアパートで3人で飲んで、そのまま雑魚寝がいつものパターン。
服部と名前が付き合ってからも、それは変わることなく、
今日も気づいたら床で寝ていた。
ふと目が覚めた。
あたりは真っ暗なので、おそらく夜中の2時か3時あたりだろう。
水でも飲もうか、それともこのまま寝るか悩んでいると、背中越しにかすかに声が聞こえて固まった。
『ねぇ、平次ダメだって。新一が起きちゃう』
「大丈夫やって。あいつ一回寝るとちょっとのことじゃ起きへん起きへん」
『ちょっと……あっ……』
布のかすれる音と、名前の甘ったるい声。
……ん?
おいおいおい!何始めちゃってんだよ!
俺が近くで寝てんのに!?
「久しぶりやしええやろ?あー名前のおっぱい柔らかいわぁ」
『ちょっ…とぉ……』
もう一度寝ようと頑張るが、意識しないようにすればするほど、
二人のやり取りがとても鮮明に聞こえる。
「名前もなんだかんだ興奮してんのやろ。ここビンビンやで」
『やっ……言わないで……』
ぴちゃぴちゃ ちゅぱちゅぱ
『やっ……あ……平……』
何をしているのか、いやでも想像がつく。
くそー寝返りを打つなり、咳払いするなりすればよかった。
完全にタイミングを逃した。
カサッ ゴソゴソッ
ぴちゃ くちゅ ぴちゃ
「名前の乳首うまいで」
『もう!そんなこと言わないで!』
「じゃあ俺の口、名前の口でふさいでや」
『もう、しょうがないんだから』
くちゅっくちゅ
ぴちゃぴちゃ
水音が艶めかしい。
おいこら、服部はともかく、名前もノリノリじゃねーか。
まったく、地獄の時間だ。
名前のことを女として見たことはないが、
あいつの胸は大きいなとは思ったことがある。
胸元の開いた服を着られたら、そりゃあチラチラ見ちまうだろ。
でも今あの姿を思い出したら負けだ。
無になれ、俺。
ホームズの年表でもたどるか。
「じゃあそろそろ、こっちの準備はどうやろか」