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□送られてきた挑戦状
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「おい工藤、いまどこや」

高校から帰ってきて、部屋に入ったちょうどその時、俺の携帯から電子音が鳴り響く。
この着信音は、電話だ。
ポケットから携帯を取り出し、画面を確認する。表示は服部。
ろくな電話じゃないと思いつつも、無視した方が後から面倒なことはすでに過去に実証済みだ。
しょうがないので、5コール目で電話に出てやった。


「なんの用だよ、服部。急に電話なんてしてきて……」
「俺から電話しちゃ悪いんか?んなことより、今どこや?」
「ちょうど学校から帰ってきたところだけど?」
「ってことは、自分の部屋やな。ちょうどえぇ、お前に見せたいものがあってな。今からメールで送るさかい、すぐに確認してや」
「おい、なんだよ急に……って、切りやがった」


「誰にも邪魔されない空間で、絶対一人で見るんやで!」
と念を押して、服部は電話を切った。
こっちが口をはさむ暇もなく、用件だけ伝えて、電話を切りやがった。
もしかして何かの事件の写真か?
事件のことで服部が俺に電話をしてくるなんて珍しい。けど、あの浮かれようはそんな感じではないような気がする。

嫌な予感……。


しばらく待っていると再び携帯の着信音がした。
今回は電話ではなく。メールの着信音だ。
おそらく服部だろう。



僕は言われた通り、自分の部屋で、メールを確認する。



−−−−−−−−−−−−−−−
宛先 : 服部
件名 : (空白)
添付 : 添付ファイル10件
本文 :

ええもん見つけた。
今度東京行ったときになんか
おごれや。
−−−−−−−−−−−−−−−


「はあ!?」
何か分からないが、勝手に送りつけてきて何かおごれ!?
添付ファイル10件っていったい何を送ってきたんだよ……
添付ファイルは全て画像のようだ。とりあえず開いてみるか……


って!!


「なんだよこれ!?」



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