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□いざ俺の番
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『すー……すー……』

静かで時計の針の音だけが響いている。
部屋の中は真っ暗だが、カーテンからほんの少しだけ街灯の光が漏れる。
隣でのんきに寝ている名前の顔を見ることができるくらい暗がりに慣れてきた。

横で寝ている名前が、小さな寝息を立てていることを確認する。
俺の方に顔を向けながら無防備に寝ている名前を見ると、なんだか少しだけ腹が立ってきた。


俺は……俺は、こんなにドキドキして落ちつかねーのに!


ベッドに入ってすぐの時もそうだ。

「おい!名前!俺は布団で寝るっつってんだろ!」
『コナン君、かわいー!抱きかかえると落ち着くー!』
「ちょ、離せって!」
『えー!いいじゃん!今日はこのまま寝ようよー』
「名前!」
『さー寝よ寝よー』

そのまま俺をベッドに引きずりこんだと思ったら、今度は俺のにおいを堪能し始めたのだ。

『コナン君、私とおんなじシャンプーのにおいがする〜』

俺はこんなかわいい生き物を見たことねーよ。
あそこで何もしないで耐えた俺、本当に褒めてやりたい。


本当はすぐにでもキスしてしまいたかったが、俺がそうしなかったのももちろん理由がある。

俺と名前はさっき一緒にお風呂に入り、俺は名前に、俺の…ごにょごにょを好きなようにいじられてしまった。

思い出すのも恥ずかしいし情けない。

本当はすぐにでも両手を押さえつけて、唇をふさいで、名前の首筋から太ももまですべてをなめ回してやりたかった。

けれど一つ問題があるのだ。

俺の体は小学生で、名前は高校生。いくら女子とはいえ、小学生よりは力が強い。俺がいくら上にまたがっても、簡単に形成逆転されてしまうのだ。

だから俺は、名前が寝入るこの瞬間を待って、仕返ししてやろうと考えたのだ。

「名前―?起きてるかー?」

小さな声で問いかける。

『すー……すー……』

小さな寝息が返ってくる。

これが始まりの合図だ。


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