□今度こそ奪還!!
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「………………よ」


「………が……………………」


「………………」



アナと伊佐那海の声を黙って
聞いていたりんだったが


『(………ヤバイ。血が足りなくなってきてるせいか目も耳も遠くなってきたような気がする。


じゃなくて気がしてきた。)』


簀巻きで体は完全に見えないのだが実際かなり血を流していて
死の境目位まできていた。


『(…………ヤバイよヤバイよ。


寝たらそのままぽっこり天国………いいや私は地獄に旅立ちそうなきがする。)』


りんはどうしようもなく
心にあるライフカードを開いてみた。


○このまま死んじゃう。
○助けを求めるが死ぬ。
○死ぬかわからないから一応寝てみる。
○このままいっそ誰かに蹴られて死にたい(笑)


………………死ぬしか方法ねーのかよ!!


はぁ。どうやら死ぬしかないようだ…………って死んだらこの小説終わるじゃねーかよ!!


特に四番目!!
私はMか!!断じて違う!!


Sだ!!(←え。)


『……………(あぁ。こんな状態じゃなければ、ささっと此処から逃げられるのに。)』


………………もう諦めるかな?


急に脳に響いた誰かの声。


《……ならば交代だ。代価は











…………………………血だ》


…………………は?


…………………誰?ダレ?だ……れ……?





プチン













ーーーーあーあ。折角さ彼奴が居るのに呼ばないんだ……記憶が無いから?いんや違うな。オレのせいだからか………





















パチン。指の音で空気、水、人間、太陽、月あらゆる物がテレビの一時停止のように止まる。


ーーーーさて、出番だ。行くぞ



……テラ………。


____はいはい。任された。









______________






……………………!!



……………………………ろ!!



どうやら視界が真っ暗だ。
あのあと寝てしまったらしい。
ということは天国!?
うっそだー。ライフカード知らず知らず引いてしまったってことかー!!
何番だっけ、コレ。
……………忘れたわ。




……………………………き………!!



さっきから煩い。ガンガンと耳に響くどでかい声。
天国だったら静かにしてほしい。
だってね。



私の好きな甘い甘い



血の味がするんだもん。



………………………………に!!



あ。美味し。天国だけど、
血を頂けて幸せです!!

って、この血高級!!濃厚!!

この血の持ち主はかなりの働きやさんですね。


人を沢山殺して帰り血を沢山貰った。

殺人鬼さんですね。
天国でもいるんですね。こんな人。


あ。私もじゃん。天国でもありですね。



…………………………ぃ……



…………………いい加減に



しやがれ!!



ドシャゴン!!



『ひでふ!!』



だれかに殴られ目が直ぐ様覚醒。
天国から帰ってきた。


キョロキョロと辺りを見回すと自分の部屋だと分かった。(部屋が汚いから(笑))←事情があって新しく一人でだらけられる部屋を頂いたのです。


そしてそして目の前には仁王立ちの怒りに満ちた才蔵。もう一度言う。


かなり怒ってらっしゃる仁王立ちの才蔵。


『え?天国ではなかったのかー。』


「あったり前だボケ!!」


『あ。元気な才蔵だ。久し振りの才蔵だ。』


………………あれ?夢でも見てるの?


「一回殴ってみるか?」


読心術!!


『すいませんでした!!勘弁してください!!夢ではありませんでした!!さっき殴られましたから!!
けど、ブラックアウトしてたときは幸せでした!!


だって血の味がしたから!!
うん。もう一回ブラックアウトして血の味を「……………覚えてないのか」はい?』


今なんと言いました?


「…………………はぁ。」


『溜め息ついて………つか、


なんで私の部屋にいるの?』


「偶々だ。」


『あ。そーですか。』


飛ばされ只今壁に横たわる私は起き上がろうとしたが全く動かないので、軽く指をちょいちょいと動かし、才蔵にだっこしてもらった。


が、


『(何でお姫様だっこされてるの!?)』


素晴らしいことに姫抱きされていた。
その時のりんは顔を真っ赤にさせていたのは姫抱きをした本人、才蔵だけが意地悪気に見てにやけていた。


……………においがする


『[クンクン]……ねぇ、才蔵。


怪我した?』


お前が首に噛まれたこと以外は怪我してねーぞ。」


……………………はい?


『もう一回言って!!』


「怪我してねーぞ。って言ったんだ。」


『いやいや、その前。』


「お前が首に噛まれたこと以外はか?」


……………………マジでか!!


『………………あは。あははは。』


「あ?何笑ってンだよ。」


『ご免なさい。才蔵様様。


…………………天国だと思って美味しい血を頂いてました。』


ブォンッ…………ガタンッ!!


『イデッ!!』


キリッと言ったら才蔵があり得ないッほどの黒い笑みを向け
私をさっきまで寝ていただろう布団に思いっきり投げ飛ばした。


お陰でモロ腰打った!!
痛い痛い!!


才蔵は才蔵でお腹をグリグリと足で押し付ける。


才蔵鬼畜!!ドS!!変態!!


「何度でも言え。」


……………また、読心術!!
んなの何処で覚えたし!!


『イテテテ……何してくれたんだよ!!
怪我人に!!この私に!!


[ボキッ]


あ。骨折れた。どーしてくれるんだよ。金寄越せ!!それで医者に行く!!って、無理だから連れてけし!!』


動けない体だからガミガミと怒鳴り抵抗するりん。
才蔵は渋々腹を押し付けていた足を地面に付け
安心してほっと息をつくりんだったが、


ガシッ


『!!…………何する!!』


「何ってナニ?」


『オイコラ下ネタやめろし。』


才蔵に押し倒された状態になった。


……………………ってナニコレ!?
この夢小説R18じゃないよね?
主にギャグ小説だよね?なんでこーなってるわけ!?


「りんに血をエロく吸うところを思い出したらムラムラした。」


『え?私エロかったの?


……………………自分気持ち悪ッ。本当気持ち悪ッ!!』


「首筋を甘噛みしたあとかぶり付いて最終的にはペロペロと舐めて時々吸ってi『うわ。マジで!?やぁああぁあぁあああああ!!』」

……………………って才蔵こんなんだったっけ?


「ギャグだから(笑)」


『(笑)←を付けるな!!最悪だわこれ!!この状況なんとかならないの?』


……………って言われてもなにも思い付かないや(笑)←管理人。


『くそ管理人!!』


……………じゃ、こーする。←管理人


「『は?』」


ドタドタドタドタ




ガタン


「りん!!起きたn………………え?」


「りん!!安静第i………ち………」


ばたんと扉を開け入って来ようとした佐助と伊佐那海。
目の前の光景を見て
また、才蔵もりんも入って来ようとした佐助と伊佐那海を見て
互いに終始無言。


「「「『……………』」」」


無言。


「「「『………………』」」」


……………本当無言。


「『(………………なにこれどうすれば言い訳?居づらいんですけど。)』」


収拾がつかなくなってしまったこの場面に


「才蔵ーー。何処にいんだー?
遊ぼーぜーー。おーーい。


……………あ。いた。ナニやってんだ?」


『……………コイツダr「「許さない!!/即、殺!!」」<ガシャアァアァンンン!!>「ギャアァァァァァァァァァァ!!!!」…………え?私スルー?つか、最後まで喋らせて貰えないの?ハァ。』


新しく登場した由利鎌之助の登場、そしてタブーだったらしい言葉を聞いたとたん、終始無言から一変、部屋が血の海にへと変わるほどの暴動が起こった。


………起こしているのは佐助、伊佐那海で、被害にあっているのは才蔵だ。
タブーを言った鎌之助はワケわからずただ突っ立ってポカーンとしており、りんは才蔵から開放されたのだが取り残された為、動きたくても動かない身体に嫌々思いながらこの状態をどうしたらいいのか考えている。


「なぁ。お前誰?」


『……………礼儀習ってないの?


普通は自分の方から言わないと私は名乗らないよ?』


「………………由利鎌之助」


『よく出来ました。


私はりん。
夜の時しか活動しないけど仲良くしようね。』


「俺を子供扱いにするな!」


『はは。ごめんごめん。つい。


ということで、この状況どうしますか?』






私の部屋血だらけなんですけど











その後、一時間程度で治まったのだが
部屋はあかまみれ、使えそうもない状態に発展していた為、元の伊佐那海へと一緒に住むこととなった。

















番外


(なぁ、何で血を吸ってたんだ?)

((んー。美味しいから?))

(………何で疑問文)

((私だってわかってないけどさ、血は美味しいんだよ。
…………何でかわからないけど))

(あー。はいはい。)
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