□消えた幸村
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「それであのオッサンの室へ行ったら荒らされてて」


『ふむふむ』


「拉致だかただ事が起きたとか徳川だとか行って今ここ」


…………………崖。


『って何処!!?』


しっかりどの状況なのかは聞いたが場所が分からん!!
しかも才蔵の後ろには鎌乃介と伊佐那海が争い才蔵は苛立っていた。


「バカじゃないもん!!
ヒトにバカって言うほうがバカなんだよバーーーーカ!!」


「この………!!
ひっぱたくぞクソ女!!」


喧嘩するほど仲が良いって言うけど、流石に此処まで煩いと


「うるっせえっ!!」


『あーあ。』


ほらやはり才蔵はキレる。


「犬猫かお前ら!!


オッサン捜す気ねえんなら
帰ってろ!!」


「……………だってぇ………」


「だってじゃねえっ」


「あーん
怒んないでよ才蔵ーーー!!」


「気色悪ィ声出すな
クソ女」


『(この状況どうすりゃいいの?)』


りんには止める方法が見つからなかった訳で影でただおろおろとしていた。


「アンタたち何やってんの!?」


「アナ!」


『(助かったー。)』


アナの登場により助かりました。

___________


『《ふうん。何処にもいなかったねェ。》』


「いったいどういうこと!?」


アナスタシアと佐助が現れ何処にもいないと一言。結局手掛かり無しで今の立ち尽くし状態。


「誰にも見られずに国境を越えるなんてことは…………


ってりん、貴女なら居場所わかるんじゃないの?」


「(一番手っ取り早く見つけてくれるやつ間近にいたっつーか、
言うの完全に忘れてた!!)」


『《うーん。出来ると思うのだけど》』


「?…………だけど?」


『《本当に合ってるかどうかがちと怖くて…………》』


「言ってみろ」


影からちょこんと手を出し指差すと同時にピュイイイイイッと鳥の声。
蒼刃!!と叫び佐助が走っていくのでどうやら佐助の動物らしい。
………………動物どんだけー。


そして指差した方角へと佐助は走っていったのでりんが指差してた方角で間違いないようだ。合ってたらしい。


「オイ待て!!

俺も行く!!行くぞりん!!」


『《あー。わかりましたよー。
面倒だなぁ。
とういうか才蔵、お前の影に元からいるんだけど!?》』


「お前ら必要なし!!


腑抜け伊賀!!」


ぷっちーーーーん


「甲賀猿が!!」


『《おいおい、挑発に簡単に乗るなよ。あり?私のことも言ってんのかなー?》』


































ザッザザザッバッ


「オイ佐助テメエ!!


さっきの言葉取り消せ!!」


「…………………」


「……………お"?」


「邪魔!帰れ!女たらし!」


「あ?


女………たらし!?」


『《……………はぁ(困った)》』


指差すところ、鳥の声により森に入り木々を使って走る二人だが、いつの間にか佐助と才蔵競いあいと言い争いが始まっていた。
そして、


「上っっ等だ

この野郎!!」


暴動がスタートした。


「いつ!!どこで!!この俺が誰をたらしこんだって!?


ええ!?」


「いつでも!!」


「のヤロ……


んだその言いがかりは!!」


「言いがかり否!!


お前不真面目!!」


空中での才蔵の回し蹴り、それを見抜き佐助は同じく蹴りで受け止める。ばしりと佐助が少し勝っていた為か才蔵は飛ばされ地面へと脚をつけ佐助の背後へと飛ぶ。


「どこが!!」


「すべて!!」


「………………頭きた!


ナンでテメエにそこまで言われなきゃならねーんだ!!」



「真実!!


幸村様一大事!!
なれどお前あのさんにんと遊び半分!!」


最終的には武器を使い始めた。
その前に。


『《あれ?私も入ってる。》』


「当たり前!!」


何故か遊んでもいなかった筈なのにりんも入ったいたらしい。これには流石にりんも怒るわけで


『《最悪っ!!


喰らっちゃえ私の影よ!!》』


「!!!」


「!!…………俺も巻き込んでる!!」


森は少し薄暗いため影が伸び手となる。そしてあちらこちらと伸びていき才蔵、佐助に襲いかかるが怒り狂った二人はいとも簡単に手持ちの武器で切り裂いた。
そのあとは佐助と才蔵のぶつかり合い。時々、りんの影による攻撃が続く。


「アレは奴らが勝手にやってることだろ!!
それで女たらしか!?
なんだその理屈は!!」


「勝手、否!!
いつもキャアキャアうるさい!!」


「だから俺のせいじゃねぇって!!」


『《私のせいでもないから!!》』


「りん。お前も時々うるさい!!」


『《はぁ!?それ才蔵に言ってよ!!
私はいっつも才蔵のせいで寝不足ぎみでもあるんだから!!》』


「だったら今すぐ寝ろ!!

ここで永眠させてやろうか!? 」


『《やーだ。
私は主を見つけるまで死ねないのーだ!!》』


「だから主、主って誰だよ!?」


『《わからないから捜すんだよばーか!!》』


「やっぱりりん今すぐ


永眠させてやる!!」


才蔵は自分の魔利包丁を佐助は苦無を取りだし、りんは影の手の本数を増やし早さを極めた。とうとう本格的に殺し合いもとい戦いが始まった。
武器と武器がぶつかり合う音。
影を切り裂く音が響き渡る。


「マジんなりやがって
この…………………」


「お前達


腹立つ」


『《ふざけんなし!!》』


「そりゃ、こっちのセリフだ!!」


包丁と苦無がぶつかり咄嗟に才蔵は振り払う。
佐助は素早く避け木の枝に
りんは才蔵にへと影を伸ばすと才蔵は察知し直ぐ様飛び佐助にへと斬りかかる。
そしてまた聞こえる金属同士がぶつかり合う音。


「くだらねえことでつっかりやがって!!

このガキ!!」


「うるさい!!お前かまってる暇ない!!


我幸村様捜す!!」


『《幸村様幸村様うっさい!!》』


「俺だって必死で捜してんだよ!!

テメエにや負けねえ!!」


もう一度才蔵は佐助に斬りかかり
またまたぶつかり合う音が響く、それをチャンスと思ったのかりんは影の手を呼び背後から攻めようとするとどうやら気づいてなかったようで捕まるところか才蔵、佐助がバランスを崩し木々からバサバサと落ちていく。
りんにも予想していなかったことが起き、マジ!?と変な声を出してしまった。


そして、地面にぶつかる音。


バサッ、ゴキリ


才蔵は顎を酷く打ち、佐助は頭を酷く打ちひれ伏し、
りんは地面の衝撃、そして急な才蔵の地面衝突また影へのスピード落下により意識が飛んだ。


「いてててててて………」


「……………………」


「なにやっとるんだお前ら


ふたりで鍛錬か?
珍しいこともあるもんだのう」


ばっと声がする方向を才蔵、佐助がかおを見上げると見たことのある、目的のシルエットが浮かび上がる。


「オッサン!!」


「幸村様!!」


「?なんだ?」


目的、真田幸村が二人の目の前にキセルを持って立っていた。
佐助は安心したのか目からポロリと涙が落ちる


「よかった……」


「?なんだ?泣いとるのか佐助!」


「いっいえなんでも…………」


「なにを呑気な!

オッサン今まで「もーー才蔵置いていかないでよ………!!

あーーっっ幸村様!!」
………………………」


才蔵の声を遮って話す伊佐那海。突然現れる六郎以外の全員。
そして遮られたことにより無言の才蔵。


りんは結局記憶が飛んでしまったせいで忘れられたかのようにすやすやと才蔵の影で眠っていた。
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