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□伝える絆
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一方その頃……

「あったぞ!メダルだ!」

モモタロス達は幸太郎達と合流し、転がって行くメダルを追っていた。

チャリンッ

「?」

すると、自転車に乗っていた少女の足下にメダルがぶつかった。

「何かしら?これ……」

白い帽子に白いシャツ、赤いネクタイ、そしてペンダントを着けている少女はメダルを拾い上げる。

「おーい!」

その少女に幸太郎は声をかけ、皆で近付いていく。

「そのメダル、俺達のなんだ」(少年A)

「渡してくれないか?」(見た目青鬼)

『さっさとよこせ!』(赤い手のお化け)

「てめぇは黙ってろ!」(見た目赤鬼)

「……」

少女は自転車に股がり、一目散にその場から離れた。

「あっ!ちょっと待って!」

それを見て、慌てて後を追う幸太郎達。

「こちらノッコ。ショッカー発見!」

「こらーっ!俺達はショッカーなんかじゃねぇーっ!」

そう叫びながら必死に追いかける。
ノッコがある程度幸太郎達と距離を離した時、目の前にナオキ達が飛び出す。

「「止まれ!」」

その声に、思わずブレーキをかけるノッコ。

「そのメダル、渡して」

ナオキが手を出して言う。

「……あんた達何なのよ?」

「お前こそ、その格好何なんだよ」

ノッコの質問に質問で返すミツル。

「私は少年仮面ライダー隊よ」

「「少年仮面ライダー隊?」」

ナオキとミツルはそんな馬鹿なとお互いの顔を見ながら唖然とする。それもそのはず、2人にとって仮面ライダーとは悪の改造人間なので、そうなるのは仕方のない事かもしれない。

「や、やっと追いついた……」

「あっ!あのガキども、脱走してやがったのか!」

「げっ!」

「まずっ……」

やっとのことで追いついた幸太郎達。

「「「「やあーっ!」」」」

「うぉっ!危ねっ!」

そこへ、ノッコと同じような格好をした少年達が自転車に乗りながら幸太郎達の行く手を遮る。

「ノッコ、無事か?」

「みんな……」

どうやらノッコのピンチに駆けつけたようだ。

「まったく……ショッカーかと来て見れば、お前らか」

そこに、少年達に遅れて士がやってきた。

「あの人は?」

「あのおじちゃんは大丈夫だよ」

どうやら士は味方認定されているようだ。

「何でてめぇは大丈夫なんだよ」

「その台詞は鏡を見てから言え。見た目赤鬼」

「こんの野郎……!」(見た目赤鬼)

モモタロスは一触即発の雰囲気だ。

『いいから渡せ!』

「うぉっ!」

痺れを切らしたのか、アンクがモモタロスの手を払い退けてノッコに向かっていく。

「きゃっ!」

ノッコはアンクにぶつかって転び、思わずメダルを落とす。

「メダルが!」

メダルは転がっていき、黒い足にぶつかる。

「イーッ?」

全身黒タイツのショッカー戦闘員がメダルを拾う。

『それは俺のだ。よこせ』

「イーッ?……イーッ!」

『ぐぁっ!』

アンクは戦闘員に殴られ、再びモモタロスのところへ戻っていく。

「へっ、殴られてやんのバーカ」

『うるさい!』

すると、向こうから他の戦闘員達と黒い軍服をきた男が1人歩いて来た。

「……まずいぞ、幸太郎。彼はブラック将軍だ」

「イーッ」

戦闘員はブラック将軍にメダルを渡す。

「おぉ、これは間違いなく首領が探していたメダルだ」

メダルを見ながらブラック将軍は呟く。

「そのメダル、返して貰うぜ」

「絶対にお前達に渡さない!」

士と幸太郎が子供達の前に出て、ブラック将軍と対峙する。

「ほう、ならばどうする」

「こうするのさ」

幸太郎は取り出したベルトを腰に装着し、パスを握る。

「変身ッ」

『Strike Form』

パスをベルトに翳すと、幸太郎は仮面ライダーNEW電王へと変身する。

「「「!?」」」

その姿に子供達も驚く。

「今更驚いてんじゃねぇ。こいつも仮面ライダーなんだよ」

「まっ、そういうことだ。変身ッ!」

『kamen rider Decade』

幸太郎に続き、士も変身する。

「君達は早く逃げるんだ!」

「うん!」

NEW電王は子供達に避難するように促す。

「よっしゃ、いくぜいくぜいくぜーっ!」

モモタロスを先頭に、NEW電王とディケイドはブラック将軍に向かっていった。






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