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□繋がる過去
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――1971年11月11日――



「オォー」

「オオォー」

「見つけた!いくぞ、テディ!」

『ああ』

NEW電王に変身した幸太郎と剣に変身したテディはデンライナーから降り、見つけたイマジンと相対する。

『幸太郎、タイムは?』

「そうだな……」

そう言いながら、2体のイマジンを見る。

「12秒あれば十分だな」

『おもしろい』

「いくぞ!」

『12、11、10……』

テディのカウントダウンと共にNEW電王がイマジンへ向かっていく。





「…………あの、大丈夫だって。俺、ここから動かないから」

映司は今、モモタロス達に囲まれていた。

「あかん」

最初に口を開いたのは、黄色のイマジン――キンタロス――だ。

「オーナーから絶対に目ぇ離すなって言われてるんや…………zzZ」

「寝るなバカ!」

キンタロスにツッコミを入れるモモタロス。

「おい」

「お前はともかく、その金髪トサカは信用ならねぇ」

「おいって」

「それを言われると……」

「おいっ!」

「うっせぇ!何だ!」

さっきから呼び掛けていた士に、モモタロスが返事をする。

「アンクならもう居ないぞ」

「何言ってんだ。此処にしっかり……ん?トサカが黒いぞ?」

「!アンクが居ない!何処行った!?」

アンクは現在右腕しか復活して居ない為、人間の肉体を借りていた。よってアンクは腕だけでも動けるのだ。

「それならほら、そこだ」

士が窓の外を指すと、そこには脱走したアンクがいた。

「あーっ!連れ戻さないと!」

「よし、行ってこい!」

モモタロスにそう言われるや否や、映司はアンクを捕まえに外へ飛び出す。

「あれ?目を離しちゃ不味いんじゃないの?」

「あーっ!しまった!いくぞお前ら!」

そのあとをモモタロス達が追う。

「士君、私達も……」

「ほっとけほっとけ。あいつらだけで十分だ」

士は完全に傍観の姿勢のようだ。
しかし、この出来事が後の大事件を生むとはこの時誰も想像すらしなかった。






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