10×40

□EPISODE.1 変身
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少年にパスを翳すと、イマジンが飛んだ過去の時間が表れる。

「1971年11月11日か。今から40年前だな」

「こんな子どもが、何故40年前の記憶を?」

変身を解除した"野上幸太郎"と相棒のイマジン"テディ"が少年を介抱しながら話し合う。

「あの……」

そこに変身を解除した火野映司が話し掛ける。幸太郎とテディも映司の方へ振り返る。

「君達は、誰?」

「あんた……誰だ?」

「おい、それはこっちの台詞だ!」

鸚鵡返しのように質問をした幸太郎に対し、苛ついたような口調で合流したアンクが返す。

「そいつは仮面ライダーオーズ。ここを守っているライダーだ。それと……お供のグリード、アンク」

すると、声と共に映司達の後ろから士が歩いてきた。

「お前は、さっきの……って誰がお供だ誰が!」

「またあんたか。今度は何の用だ?ディケイド」

「そう言うな。それに、今回は俺が先客だ」

士は以前、電王の世界で迷い込んできたジークを返しに行った際に、一度幸太郎と会っているのである。

「ディケイド?」

「ああ。俺は門矢士―――仮面ライダーディケイドだ」

映司の疑問に対し自己紹介も兼ねて答える士。

「じゃあ、そっちの君は?」

「野上幸太郎、仮面ライダー電王。俺もライダーだ。あんたと同じな」

「電、王……」

突然の状況に唖然とする映司。

「イマジンは俺達が責任をもって始末する」

「後ろの奴も言ってたが、そのイマジンってのは何だ?」

「それは私が説明しよう」

アンクの質問に対し、テディがそれを引き継いで答える。

「イマジンは契約者の記憶を辿って過去へ飛び、自分達の都合の良いように歴史を変える」

「で、俺達がこのデンライナーに乗って時間を飛んで、イマジンを始末するってわけ」

テディの説明に幸太郎が補足する。

「それじゃ、俺達はこれで」

そう言って、幸太郎とテディは電車――デンライナー――に乗り込む。

「おい、映司。俺たちも行くぞ」

「え?ってちょっと待てって!」

アンクも二人に続き、そのさらに後を映司が追う。

「電王の世界の旅は終わったんだが……一応乗ってみるか」

そうして、士もデンライナーに乗り込んだ。






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