10×40

□EPISODE.1 変身
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「くそっ、このままじゃあ……」

オーズは、連戦に加え3対1の状況のため苦戦しているようだ。

「うわっ!離せ!」

オーズが2体のモールイマジンに捕まり、3体目が攻撃を仕掛ける。

「うわぁっ!」

そしてそのまま吹き飛ばされ、地面を転がる。

「オオォー」

モールイマジン達は、ジリジリとオーズにとどめを刺すべく近づいていく。その時―――

『attack ride blast』

電子音が鳴り響くと、銃撃音と共に弾丸がモールイマジン達に当たる。

「!?」

突然の銃撃に、オーズは撃ち手がいるであろう方向へ振り向く。

「危なかったな」

そこには、ピンクと白のボディに十字のラインが入った仮面ライダー、ディケイドが立っていた。

「貴方は一体……」

「通りすがりの仮面ライダーだ」

「仮面、ライダー?」

オーズが立ち上がると、イマジン達も立ち上がり再び戦闘体勢に入る。

「いくぞ」

『attack ride slash』

ライドブッカーが剣の形に変わり、ディケイドはそのままイマジンに向かって走り出す。





「はあっ!」

ディケイドが、向かってくるイマジンを同時に切りつける。イマジンも反撃しようとするが、全てかわされ、もしくはガードされて攻撃が通らない。

「すごい……」

オーズからそんな言葉が漏れた。今まで多くのヤミーと戦ってきたオーズ。しかしディケイドからは、それを上回る程に戦い慣れしているように見えた。

『final attack ride D D D Decade』

ディケイドがジャンプすると、イマジンとの間に10枚の等身大のカードが並び、そのままイマジンに向かってディメンションキックを放つ。

「はあぁぁぁっ!」

「オオォーッ!」

そしてイマジンの1体に当たり、その場で爆発する。

「オォー」

「オオォー」

それを見た残りの2体は、これ以上は危険だと判断し逃走を謀る。

「あっ!待て!」

オーズは逃げたイマジンを追った。





「あいつら、何処行ったんだ?」

イマジンを見失ったオーズは、辺りを見回す。

「うわぁぁ!」

すると突然、子どもの悲鳴が聞こえた。

「あっちか!」

オーズは悲鳴の聞こえた方へ走り出す。

「オォー」

そこには、1人の少年とそれに襲い掛かっているイマジン達が居た。

「危ない!」

すると突然少年の身体から裂け目が生まれ、イマジン達はその中へ入っていった。

「え?」

唐突な事態に一瞬思考が停止するオーズ。すると、少年が崩れるようにその場に倒れる。

「あっ!君、大丈夫!?」

少年の身を案じ、すぐさま駆け寄ろうとするオーズ。

『ファァァン!』

その時、汽笛と共に空から電車がオーズの居る方へ走ってきた。

「な、何だ!?」

電車はやがてオーズに沿うように停車し、その中から1人降りてきた。

「君は……」

青と銀のボディに鋭い赤色の目、その名も"仮面ライダーNEW電王"。時の規律を正すライダーである。






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