10×40
□EPISODE.1 変身
2ページ/4ページ
「くそっ、このままじゃあ……」
オーズは、連戦に加え3対1の状況のため苦戦しているようだ。
「うわっ!離せ!」
オーズが2体のモールイマジンに捕まり、3体目が攻撃を仕掛ける。
「うわぁっ!」
そしてそのまま吹き飛ばされ、地面を転がる。
「オオォー」
モールイマジン達は、ジリジリとオーズにとどめを刺すべく近づいていく。その時―――
『attack ride blast』
電子音が鳴り響くと、銃撃音と共に弾丸がモールイマジン達に当たる。
「!?」
突然の銃撃に、オーズは撃ち手がいるであろう方向へ振り向く。
「危なかったな」
そこには、ピンクと白のボディに十字のラインが入った仮面ライダー、ディケイドが立っていた。
「貴方は一体……」
「通りすがりの仮面ライダーだ」
「仮面、ライダー?」
オーズが立ち上がると、イマジン達も立ち上がり再び戦闘体勢に入る。
「いくぞ」
『attack ride slash』
ライドブッカーが剣の形に変わり、ディケイドはそのままイマジンに向かって走り出す。
「はあっ!」
ディケイドが、向かってくるイマジンを同時に切りつける。イマジンも反撃しようとするが、全てかわされ、もしくはガードされて攻撃が通らない。
「すごい……」
オーズからそんな言葉が漏れた。今まで多くのヤミーと戦ってきたオーズ。しかしディケイドからは、それを上回る程に戦い慣れしているように見えた。
『final attack ride D D D Decade』
ディケイドがジャンプすると、イマジンとの間に10枚の等身大のカードが並び、そのままイマジンに向かってディメンションキックを放つ。
「はあぁぁぁっ!」
「オオォーッ!」
そしてイマジンの1体に当たり、その場で爆発する。
「オォー」
「オオォー」
それを見た残りの2体は、これ以上は危険だと判断し逃走を謀る。
「あっ!待て!」
オーズは逃げたイマジンを追った。
「あいつら、何処行ったんだ?」
イマジンを見失ったオーズは、辺りを見回す。
「うわぁぁ!」
すると突然、子どもの悲鳴が聞こえた。
「あっちか!」
オーズは悲鳴の聞こえた方へ走り出す。
「オォー」
そこには、1人の少年とそれに襲い掛かっているイマジン達が居た。
「危ない!」
すると突然少年の身体から裂け目が生まれ、イマジン達はその中へ入っていった。
「え?」
唐突な事態に一瞬思考が停止するオーズ。すると、少年が崩れるようにその場に倒れる。
「あっ!君、大丈夫!?」
少年の身を案じ、すぐさま駆け寄ろうとするオーズ。
『ファァァン!』
その時、汽笛と共に空から電車がオーズの居る方へ走ってきた。
「な、何だ!?」
電車はやがてオーズに沿うように停車し、その中から1人降りてきた。
「君は……」
青と銀のボディに鋭い赤色の目、その名も"仮面ライダーNEW電王"。時の規律を正すライダーである。
.