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□裏の裏の裏
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ミツルとナオキは湖の岸に立っていた。その近くにはデンライナーが停車している。
「でも、まさかショッカーの本部がこんなところにあったなんて……」
そう。ショッカーの本部は、この湖の地下にあったのである。多人数では侵入が困難な為、そこへは1号、2号、ディケイド、NEW電王、モモタロスの5人で向かった。
「俺も行きたかったなぁ」
「しょうがないよ」
ミツルはそう言いながら、湖を眺めていた。
――地下――
「こっちだ」
ライダー達は発信機の反応を頼りに、地下の洞窟を歩いていた。
「あったぞ。此処だ」
目の前には、明らかに人の手によって造られた扉があった。
「行くぞ」
1号と2号がゆっくりと扉を開ける。そして1号、2号に続いて中へ入って行くライダー達。
「此処が、ショッカーの本部……」
その中は洞窟の中のせいで薄暗く、首領が何時も居るであろう玉座の奥にはショッカーのエンブレムが飾られていた。
「……おかしい。もぬけの殻だ」
「おい……どうなってるんだよ」
NEW電王とモモタロスが口を開いた。
『よく来た。仮面ライダー諸君!』
突然聞こえてきた声に、思わず玉座の方へ振り返るライダー達。
「お前がショッカーの首領か!?」
目の前にいたのは、赤いマントに頭全体を覆う赤いマスクで顔を隠した、ショッカーの首領だった。
「まんまと騙されたな、仮面ライダー!」
「!ブラック将軍!」
横からブラック将軍が現れる。
「メダルを処分したつもりだろうが、本物は此処にある」
ブラック将軍は懐からメダルを取り出す。
「何!?」
「私が落としたメダルは、既に偽物だったのだ」
『そう。全ては、お前達仮面ライダーを一網打尽にする為の罠』
そう言うと、首領は懐から1枚の金色のメダルを取り出す。
「それは!」
『現れよ、ショッカーグリード!』
宙に投げられたショッカーメダルは、ブラック将軍の持っていたメダルを吸収し、やがて1体の怪人の姿へと変化した。
「ショーッカー!」
雄叫びを上げたその姿は、ショッカーのシンボルでもある鷲の姿を模していた。
「それだけでは無い!出でよ、再生怪人諸君!」
ブラック将軍の掛け声と共に、過去に1号、2号が倒してきた怪人達がライダー達を取り囲む。
「協力者の手を借り復活した怪人を相手に何処までやれるか、見せて貰おう」
「協力者だと?」
ディケイドの疑問をよそに、ブラック将軍もヒルカメレオンへと姿を変え、戦闘体勢へと入る。
「へっ、要するに全員ぶっ飛ばしちまえばいいんだろ?」
「そういうこと」
「よし、行くぞ!」
「おう!」
そうして、ライダー達は怪人達へと向かって行った。
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