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□新たな運命へ
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――デンライナー車内――



テディが子供達を誘導し、映司は幸太郎の肩を借りながら、客席のソファーに座る。

「ありがとう。助かったよ」

「礼には及ばない。……でも、君が見た通り歴史は大きく変わってしまった」

「あのトサカ野郎のせいだよ」

「……一体、何が起こったの?」

映司は素直に疑問をぶつける。

「私が説明しよう」

再びテディが解説に入る。

「オーナーの話によれば40年前、ショッカーは独自に手に入れたコアメダルを改造し、ショッカーメダルを作った」

「コアメダルを?」

「ああ。しかし、それだけでは何も起きないはずだった」

「お前らがセルメダルを落とすまではな」

説明の途中で、士が口を挟む。

「コアメダルとセルメダル。この2つがあって始めてグリードは誕生する」

「そう。そして、ショッカー戦闘員の手によりセルメダルは首領の本へ渡り、コアメダルと融合して、究極の怪人"ショッカーグリード"が誕生した」

士の補足に続くように、テディも説明を続ける。

「そして、その圧倒的なパワーの前に1号、2号は倒され、洗脳により悪の怪人となってしまった。それから40年もの間、ショッカーによる支配が続いている」

「つまり、1号、2号以降の仮面ライダーは誕生しなかったって訳」

テディの説明の最後に、ウラタロスが付け加えた。

「……全部、俺とアンクのせいだったんだな」

「お前のせいじゃねぇよ、トサカ野郎だよトサカ野郎!一発ガツンと言っとけ!」

落ち込む映司にフォロー(?)をするモモタロス。

「とにかく、俺は今から40年前に飛んで時間を修復してくる」

「!俺も行くよ!」

幸太郎の言葉に食い付く映司。

「いや、歴史を修復出来るのは電王だけだ」

「幸太郎は特異点といって、歴史の介入による映影響を受けない」

「オーズが存在出来ているのも、俺と一緒に居るからだ」

「……何だかよく分からないけど……」

「とにかく、俺達に任せとけって」

あまり理解出来てない映司に、自信に満ちた声で言う幸太郎。

「……なあ、歴史が戻ったらショッカーは居なくなるのか?」

子供達の1人、ミツルがテディに話しかける。

「ああ。正しい歴史では、仮面ライダーがショッカーを倒しているからな」

「本当か?」

「ああ」

テディの言葉を聞いたミツルとナオキは、お互いの顔を見て何か決心したように頷く。

「そういう訳だから、夏美ちゃん達も子供達と一緒に降りてね」

「あ、はい。分かりました。」

「……」

ウラタロスの言葉に、士は無言のまま、夏美は返事をした。






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