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□フォーゼの世界2
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ところかわり、士を含む弦太郎一行は月面にある秘密基地『ラビットハッチ』に来ていた。

「俺の名前は如月弦太郎。天ノ川学園高校の全員と友達になる男だ!宜しくな!」

士をここまで連れてきた弦太郎が、大きな声で自己紹介を始める。

「私は城島ユウキ。それでこっちが歌星賢吾君」

「ああ。宜しく頼む」

弦太郎を見習い、ユウキも名前を名乗る。

「次は私ね。私は風城美羽。この仮面ライダー部の部長よ」

「俺は大文字隼。主に力仕事の担当だな」

椅子に腰掛けていた茶髪のショートヘアの女子生徒と、筋トレをしていたジャージ姿の男子生徒が続いて自己紹介する。

「……私は野座間友子」

「そんでもって、俺は|JK《ジェイク》っす。何か知りたいことがあれば、何でも聞いてくれていいっすよ」

最後に、目の下の黒メイクが特徴的な女子生徒と見た目通り軽そうな性格をしている男子生徒が自己紹介をした。

「それで……貴方が弦太郎の言っていた仮面ライダーなの?」

美羽が士に問いかける。

「ああ。俺は門矢士。幾つもの世界を旅してまわっている」

「幾つもの、世界?」

「ああ」

ユウキの疑問を聞いて、士は説明を始める。

「訪れた世界でライダー達と出会い、その世界でのやるべき事をやり、そして次の世界へと旅立つ。俺はずっとそうやって旅をしてきた」

「凄いわね……異世界を旅するなんて」

「成る程な。見たことも無い技術が使われていると思ったら、そういうことだったのか」

士の話を聞き、驚愕の表情を浮かべる美羽と、納得の表情を浮かべる賢吾。すると、弦太郎が身体を乗り出して話に加わる。

「なあなあ!他の仮面ライダーにも会ったことあるんだよな?なら、これ知ってるか!?」

そう言って弦太郎が見せたのは、昼休みに賢吾達に見せていたプリントだった。

「……伝説の仮面ライダー?この七人なら会ったことがあるぞ」

「おお!マジか!?やったぞユウキ!これで学園祭は俺達仮面ライダー部の勝利だ!」

「やったね弦ちゃん!何に勝つのかよく分からないけど!」

士の言葉を聞いて舞い上がる弦太郎とユウキ。

「学園祭?」

「何の話だ?俺達は聞いてないが……」

二人の反応を見て、美羽と隼は疑問の声を上げる。

「おお、そうだった。実は、今度の学園祭で俺達仮面ライダー部も何か出し物をやろうと思ってな」

そう言うと、弦太郎は二人に見えるようにプリントを前に突き出す。

「それでこの『伝説の仮面ライダー』について調査しようって訳だ!士にも協力して貰えば、もう他の出し物なんて目じゃ無いぜ!」

「へぇ、良いんじゃない?」

「確かに面白そうっすね」

「そうだろ?」

好感触な部員の反応を見てテンションが上がる弦太郎。

「盛り上がるのは良いが、その前にあのゾディアーツはいいのか?」

「あっ、そうだった」

そんな弦太郎達に横槍を入れる士。

「そういえば、ここ数日で学校の不良達が何人も襲われて病院送りになってるそうっすよ」

「戦っていた最中の奴の言動から察するに、動機は恐らく復讐といったところか」

JKの情報を元に賢吾が推測する。

「よし!こうなりゃ片っ端から聞き込みだ!行くぞ、士!ユウキ!」

「はあ?何で俺が―――って引っ張るな、離せ!」

「あっ、待ってよ弦ちゃん!」

弦太郎は士を強引に引っ張り、ユウキと共に出ていってしまった。

「おい待て!……はぁ、まあいい。俺は今のうちにあのゾディアーツの解析をしておくか」

「……何だか弦太郎さん、何時もよりテンションが高い」

「あいつは今朝からあんな感じだ。まったく、学園祭もまだ先の話だっていうのに……」

愚痴を溢しながらも賢吾はバガミールで記録した映像の解析を始めた。






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