ゥサギの涙。

□ゥサギとの別れ、罪。
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一件のメッセージをお預かりしてます
最初のメッセージ



『‥さん、、

あゆみが旅立ちました』





クリスマスの日から、アタシはウサギと一緒に撮ったプリクラを何度見返したことだろう。

金髪が似合ってるなぁ。
やっぱり細いなぁ。
綺麗だなぁ。

でも一番よく見たのは
ウサギの瞳だよ。
笑顔はあんなにもきらきらしてたのに何故‥。


お気に入りのプリクラを鏡や携帯にぺたぺた貼って、常にアタシとウサギは一緒にいた。



12月28日

『イチゴ〜いつお泊まりできる?(・ω・`)』


アタシはあの日、門限を過ぎた事で彼に怒られてから、ウサギの話を出すのが怖かった。
出したとしても泊まりなど許される筈がなかった。


アタシは、ウサギを傷付けまいと嘘をつく。


『年末はバイトがあるし、厳しいかなぁ〜も少し落ち着いたらね』



『そっかぁ(´・ω・`)』

『じゃあ正月あけて落ち着いたら遊ぼうね?(*´∀`*)』


この時、ウサギは悲しんだに違いない。

女同士って、特に10代だと《絆》にこだわる傾向にある。
目に見えないものだからこそ、果てなく求めてしまうのだろう。

手にしても、目
には決して見えない心の繋がり。
特に心の病を抱えていたら、寂しさに溺れ、もがき苦しむだろう。



12月29日 23時

『イチゴぉ(´;ω;`)』


やっぱり彼女は、今にも孤独に押し潰されそうにいた。


慌てて返信した時には日付が変わっていた。
(残念ながら、アタシの送信履歴は残っていなかったので、送信内容は曖昧です)



12月30日 0時

『時間空いたらメール頂戴♪
ねーねーお揃いでペアリング作ろう(*´∀`)』
(この時のメールには運命とも言える決定的な事があったのですが、宗教的なものなので
不快に思われる方も居られると思い、割愛させて頂きます)



ウサギは目に見える、触れられる《絆》としてペアリングを作ろうと言い出した。
アタシはそんな風にストレートに愛の告白が出来る彼女を、愛しく思った。


あの時、アタシに少しの勇気と行動力があったら、君を迎えに行けたのにね。
イニシャル入りのペアリングは作れなかったけど、君と云う存在はあたしの胸の深く奥に刻まれているよ。


たった一回会っただけで、親友だなんて少しおかしくて笑っちゃうけど、一週間という短時間でもアタシ達は親友であり
、恋人だったと思うんだ。





あけおめのカウントダウン。



そして、さよならのカウントダウン‥。
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