ゥサギの涙。

□ゥサギとリタリンとの出会い。
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『誰もがハートの片方をもっていて、そのカケラがピッタリくっついた人と結ばれるの』


これはウサギが最後にくれた手紙に書いてあった言葉。

好きなアーティストに影響されてこの言葉を遺したのだろう。
隣には泣いてる兎がハートのカケラを持っていて、少し震えてる様に描かれていた。




アタシは心の病を抱えながら今も生きている。
これまでに幾度もリストカットやオーバードーズも繰り返してきた正真正銘(?)の精神病者だけれど。


情報に塗れた灰色のどろどろとしたこの世界で、アタシとゥサギは出会った。


彼女はメンタルヘルス系のホームページのランキングで上位に入っていたとても可愛いひとだった。
所謂、ロリヰタ様。


アタシは彼女の美しい外見とホームページ上での日記に興味を抱き、暇があればパソコンからロム(BBS等に書き込まず、観覧のみ)ったりしていた。

隅々までホームページを見てから、『この美しい子とお友達になりたい!!』と思い始めホームページ上に公開してるアドレスからメールを送ってみた。
返事が来るかどうかもわからなかったのに、アタシはまるで恋する乙女みたいにドキドキし
ながら返事を待ってた事を今でも覚えている。


今思えばアタシが送ったメールは初対面にしては図々しいかったかも知れない。

クローゼットには1回も着てないロリヰタ様が御用達のBABYのリボンがたくさん付いた白いカットソーがあった。
可愛いもの好きなアタシが勢いで買ってしまったものだ。

あぁこの服は彼女に着てもらいたい。


ただそう思ったその時の気持ちだけでメールをしてしまった。


『初めまして!!いつも日記読ませて頂いています。あの、BABYの着てない服があるので是非着て欲しいと思ってメールしました。もしよかったら返事下さい。』


確かそんな内容。
いきなりこんなメールきたら警戒するだろうなぁと今更ながらに思う。


けど、返信は意外にも早く届き彼女もその服を着たいと言ってくれた。


それが出会い。



今はもう居ないウサギとの。
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