REVENGFUL PRINCESS
□第二章
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『ふざけるな!!』
後ろから聞こえた怨嗟の滲む大音量に思わず立ち止まる。
『また逃げるのか!?』
「(…また?)」
どこかで会った事があるのだろうか?
『また…私に背を向けて逃げるのか!?』
「(そういえば…)」
この声…
どこかで聞いた事があるような…?
『また…そうやって………』
微かに記憶にある物より、多少大人びているが…
『あの時みたいに…』
それはまるで阿鼻叫喚の地獄の様な場所で…
『…殺してやる…』
人々の悲鳴と悲しみと怨嗟が飛び交う様な地獄で…
『殺してやる…』
瓦礫の山と化した街の中で…
『殺してやる!!』
「(ああ…あの時の…)」