銀魂 長編

□万事屋、解散な。5
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神楽はようやく、新八のいる道場へ辿り着いた。

神楽はインターホンには目もくれず、門を強く叩いた。


「新八ぃ!出てきてほしいネ!!銀ちゃんは…」


神楽がそこまで言うと、
ギィッと門が開いた。


「神楽ちゃん、」

「新八…!」


神楽の顔を見て一瞬驚いたが、新八はすぐに目をそらした。

神楽の頬を叩いたことを、未だに気にしていたのだった。


「神楽ちゃん、さっきはゴメ……――――!!どうしたの、その足!?」


下を向いたことで神楽の足がボロボロになっていることに気づいた。


「靴も履かないで…危ないよ!!」


…神楽の顔をみて、
新八はハッとした。


「足、痛いの?」


神楽は首を振る。


「…どうして泣いてるの?」

「私たち、銀ちゃんに会えないの…?」

「、神楽ちゃ…」

「みんな知ってたヨ…
私だけが知らなかったアルか?
私一人何も知らずにいつも通りへらへら笑って、銀ちゃんにもひどいこと言っちゃって…
バカみたいだったアルか?」

「神楽ちゃん、僕もね…
すごく悲しかったよ。
万事屋が解散するって聞いて。
でも神楽ちゃんが笑っててくれたから…
今日の朝まで僕も銀さんもいつも通りでいられたよ。」

「私、二人に嫌われてない…?」

「うん。僕も銀さんも、
神楽ちゃんのこと大好きだよ。」

「二人の支えに、なれてた…?」

「当たり前だよ。
だって僕ら、家族でしょ?」

「、しんぱち…ッ!」


私はその場にうずくまり、
また泣いてしまった。

そんな私を、新八は抱きしめてくれた。


「銀さんの前では、笑ってあげてね。
あの人神楽ちゃんの笑顔が大好きだからさ。」

「うんッ、うん…!しんぱち…」

「銀ちゃんに、会いたい…」
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