銀魂 長編

□万事屋、解散な。2
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神楽が出て行った後、銀時と新八はじっと扉を眺めていた。



「銀さん、ごめんなさい。」



「あ?」



新八の目から、
堰を切ったように涙が溢れた。



「ッ、おい新八!?」


「ごめんなさい…
神楽ちゃんを叩いちゃって。
でもあんなこと言ったら神楽ちゃん
きっと後で後悔するから…!」


「…ごめんな。お前まで巻き込んで。」



銀時はそういって、目を伏せた。



「僕だって、万事屋解散なんて本当はいやなんですからね。」


「…あァ。」



静寂が、二人を包む。



「なんで、
銀さんが病気なんかに…!」



新八はその場にうずくまった。



銀時は不治の病だったのだ。
しかしそれを彼女に伝えてしまうと、
きっとショックを受けるから…。



「すまねぇ、新八。お前だけに重荷おわせちまって。」


「銀さん、重荷なんて…
言わないで下さい。」



新八は、顔を上げて微笑んだ。



「!…ッ、」


「銀さん!!」



銀時が倒れそうになり、
新八が慌てて駆け寄った。



「こんなに、ひどかったんですか…?」



新八は床に落ちた血をみて、顔を歪ませる。



「、すまねェな…。
俺はもう行くから、お前はもう帰れ。」


「銀さん…僕は、毎日
お見舞い行きますから。」



新八の言葉に、銀時は目を丸くする。



「いや、俺は…」


「行きますから!!」


「新八…」



銀時はフッと笑い、
「ごめんな」といった。
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