俺の願いを叶えてください

□紫色の気持ち
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愛梨の誕生日当日∼

 俺は、奇跡的に愛梨の誕生日当の朝目が覚めた。

『よかったぁ〜』

俺、マジで死んだかと思った・・。

今日何時頃プレゼント渡しに行こうか。

夕方でいっかな。

さぁ〜ってと愛梨に手紙でも書こうかな。

その手紙は、2時間くらいで書き終えた。

つっても手紙の枚数2枚。

かなり失敗したから書き直しまくったらこうなったんだけどな(笑)



夕方∼

 俺は、抜け出す準備をした。

冬は外が寒いからな。

黒のコートにダメージの入ったジーパン姿。

病院にいました的な格好にはしないようにした。

さぁってと行くか。

     ガラッ

やべっ

急いで布団にもぐりこんだ。

「今から検査するんだけど具合大丈夫かな?」

なんだよ〜!タイミングありーなぁ〜。

『今、ちょー気持ち悪いです。夜でもいいっすか?』

「いいわよ。ちゃんと寝てなさいね」

『はぃ』

ふぅ〜、危なかった・・。

んじゃ、行きますか。

    ドクン・・

『うぅ・・』

なんだ?急に胸が苦しくなった。

でも、まぁ走らなきゃいいよな。

    カラッ

うし!行くぞ♪

コートのポケットにプレゼントを入れいざ抜け出し開始!!

    ストン

うっしゃ!!抜け出し成功♪

んじゃ行こうかな。

 少し雪が降っていた。

うぅ〜さみぃ〜。

 バスに乗り換え愛梨の家に向かった。

    ドクン ドクン

少し胸が苦しくなってきた。

なんなんだよ、コレ・・。

これも病気なのか??

まぁ今は気にするな俺。

気にすると余計ひどくなるって聞くしな。

うぅ〜〜〜〜マジでさみ〜〜。

雪とか今年はえぇなぁ〜。

あ!!次のバスで降りねぇと。

!!!!

『うぅ・・』

急にまた苦しくなった。

でも、渡さねぇと!

「お客様、大丈夫ですか??」

バスの運転手に声をかけられ

『は・・はぃ・・。ありがとうございます』

そして降りて愛梨の家まで行った。

そっから20分くらい歩いた。

愛梨の家に着いたが静かだった。

あれ?留守か?だったら玄関で待ってようかな。

そしてそれから2時間待った。

それでも来なかった。

おかしいな・・。

    ブー ブー

携帯が震えた。
ん?ディスプレイを見ると晃から電話だった。

『もし〜』

「お前今どこ?」

『どこだと思う??』

「アホか!!そんなバカの事言ってんじゃねぇよ!」

うるせぇー・・。

『なんだよ!!』

「愛梨が通り魔に襲われたんだよ!!」

は?!マジかよ!

『誰に?』

「今から来れるか?」

『あぁ』

「○○区の2丁目だ、わかる?」

『あぁ、今すぐ行く!』

俺は、苦しかった胸ろ気にせず死ぬほど走った。

そして言われた場所に着いた。

愛梨が倒れていた。顔も真っ青だ・・。

許さねぇーー!!

『誰だよ!!こいつ襲ったやつよ!!』

声が裏返るくらいの叫びで言った。

すると

「俺だよ、彼氏さんよ」

『あ??』

うわっ!おっちゃんぢゃん!キモッ!

そこには、30代前半のおじちゃんが立っていた。

「いい度胸ぢゃん(笑)」

『ふんっ!俺彼氏じゃねぇし、ダチだわ!じじぃ!!』

「どっちでもいいわ!!死ねよ!!」

お前に言われる前にきっと俺は死ぬよ。

でも、死ぬ前にお前だけは許さねぇ。

だから

『来いよ』

言ってやった。

 10分後、俺はじじぃに勝った。

勝ったけど俺もフラフラだった。

「ヒロ!ヒロ!大丈夫?!」

愛梨の声・・。

『あっ・・あぁ・・あのじじぃは?』

「逮捕されたよ!うぅ・・」

『お前は?大丈夫なわけ??』

「うん、軽く傷ついただけで全然大丈夫」

『そっか・・よかった・・。うはっ!!』

俺は、吐いちまった。しかも血を・・。

愛梨なんて困惑してるし(笑)

『大・・丈夫だから』

俺は、立とうとした。

   バタッ

でも、倒れてしまった。

そしてそのまま気絶してしまった。



病院∼

 「ヒロ・・ひろ・・!!ひろ!!」

愛梨の声・・。俺死んでねぇ・・。

よかった。まだプレゼント渡してねぇのに。

『愛梨・・』

「ヒロ!!」

『愛梨、聞いて』

「うん」

『俺の黒のコートのポケットから白い袋出して』

「うん、出した」

『それ開けて』

愛梨は、開けた途端泣き出した。

『うれしい?』

「うんっ・・ぅぅ・・・」

『よかった、その青いの晃のっ・・。幸せになれ』

「うち・・フラれた・・」

『今の気持ちをぶつけてみる』

「う・・ん」

『俺・・疲れたから寝る』

「わかった、うちはここにいる」

『ok』

俺は、その返事とともにずっとずっと深い眠りについた。

あれから愛梨と晃がどうなったかなんて知らない。知るはずがない。

でもいいんだ。俺のもう一つの願い叶ったから。

      <END>

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