俺の願いを叶えてください
□ピンク色の気持ち
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Hiro said∼
あぁ〜・・、今日も誰もこねぇのな。
ひでぇー・・。親もこねぇし・・。
『もう暇だぁぁぁぁ!!』
俺が入院している部屋は、個室だからうるさくしても注意されない。
『個室でよかった。ストレスたまらずに済む』
でも、寂しすぎ・・。
結局、夜まで誰も来る事はなかった。
数日後∼
あぁ〜、もうちょっとで愛梨の誕生日だな。
今は、12月12日。愛梨の誕生日は、12月16日だ。
今の俺には、何もできねぇ・・。
でも何か買ってあげないとな。
俺は、病院を抜け出すことにした。
私服に着替えてこそっと窓から抜け出した。
そして俺は、アクセサリー店に行った。
そこは、愛梨と二人で行った店だ。
そしてそこで俺とは、ペアじゃないネックレスを買ってあげた。そう・・、晃と愛梨にだ。
愛梨の喜ぶ顔を思い浮かべると自然と笑みがこぼれた。
俺・・。未練がましすぎるな。(笑)
ハートの中にクリスタルパールがついているピンクと青を買ってあげた。
晃はどうだっていい。愛梨だ。愛梨が喜んでくれるならそれでいい。✤愛梨が幸せ✤ならそれでいい。
病気がちな俺より晃の方がいいに決まってる。
そうだな・・。俺の願い・・。
願いなのかもな。
幼い頃からの願い。
それは、✤強くなること✤だったっけな。
きっと一生叶わぬ願いなのかもしれないな。
ヶドやっぱりこんな俺にだって願いは、もっときたい。
『俺・・、あとどんくらい生きられるのかな』
小さい声でつぶやいた。
空に向かって・・・。
数日後∼
あれから病院に帰ったのが夜の7時頃だった。
外は真っ暗。
親からめっちゃ説教くらった。
でもそんなの耳に入らなかった。
あの日買ったプレゼントは、テレビの下の引き出しの中に大切にしまってある。
愛梨の誕生日まで残り二日。
俺・・。こんな元気なんだから二日くらい生きてられるよな?そんな簡単に俺が倒れるわけ・・。
急に視界が暗くなった。
意識がもうろうとする中でナースコールを押した。
そして俺は、いつの間にか眠っていた。