俺の願いを叶えてください

□ピンク色の気持ち
1ページ/1ページ

 Hiro said∼

 あぁ〜・・、今日も誰もこねぇのな。

ひでぇー・・。親もこねぇし・・。

『もう暇だぁぁぁぁ!!』

俺が入院している部屋は、個室だからうるさくしても注意されない。

『個室でよかった。ストレスたまらずに済む』

でも、寂しすぎ・・。

結局、夜まで誰も来る事はなかった。



数日後∼

 あぁ〜、もうちょっとで愛梨の誕生日だな。

今は、12月12日。愛梨の誕生日は、12月16日だ。

今の俺には、何もできねぇ・・。

でも何か買ってあげないとな。

俺は、病院を抜け出すことにした。

私服に着替えてこそっと窓から抜け出した。

 そして俺は、アクセサリー店に行った。

そこは、愛梨と二人で行った店だ。

そしてそこで俺とは、ペアじゃないネックレスを買ってあげた。そう・・、晃と愛梨にだ。

愛梨の喜ぶ顔を思い浮かべると自然と笑みがこぼれた。

俺・・。未練がましすぎるな。(笑)

ハートの中にクリスタルパールがついているピンクと青を買ってあげた。

晃はどうだっていい。愛梨だ。愛梨が喜んでくれるならそれでいい。✤愛梨が幸せ✤ならそれでいい。

病気がちな俺より晃の方がいいに決まってる。

 そうだな・・。俺の願い・・。

願いなのかもな。

幼い頃からの願い。

それは、✤強くなること✤だったっけな。

きっと一生叶わぬ願いなのかもしれないな。

ヶドやっぱりこんな俺にだって願いは、もっときたい。

『俺・・、あとどんくらい生きられるのかな』

小さい声でつぶやいた。

    空に向かって・・・。



数日後∼

 あれから病院に帰ったのが夜の7時頃だった。

外は真っ暗。
親からめっちゃ説教くらった。

でもそんなの耳に入らなかった。

あの日買ったプレゼントは、テレビの下の引き出しの中に大切にしまってある。

愛梨の誕生日まで残り二日。

俺・・。こんな元気なんだから二日くらい生きてられるよな?そんな簡単に俺が倒れるわけ・・。

 急に視界が暗くなった。

意識がもうろうとする中でナースコールを押した。

そして俺は、いつの間にか眠っていた。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ