俺の願いを叶えてください

□虹色の気持ち
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Hiro said∼

 あ〜らら。俺かっこわりー。

昨日のタイミングが悪かったのか??

どっちにしろふられたんだ。素直にあきらめよう。

「お、ヒロぢゃん。おは」

目の前から晃が来た。

『おぅ』

「げんきねぇな。どうした?」

『あのな、俺・・』

「あっ!二人ともおはよー!!」

「よう」

俺が言いかけたとき横から愛梨がきた。

『おはよ』

「で、なんだった?」

晃がまた聞いてきた。

でも、話の中の本人が目の前にいる中で話すやついねぇよな。だから

『後で言うわ』

そんで話は、昼にすることにした。



昼∼

 すぐに話を持ちかけることができず晃に愛梨のことをどう想っているか聞いてみる。

「愛梨ねぇ〜、ん〜、ダチ?」

あぁ〜〜〜こいつだめだわ・・。

『そっか』

「おぅ、なんで?」

『いや、どう想ってるのかなぁって思っただけ』

「え?何?ヒロ愛梨の事すきなのか?」

こいつ・・。そーゆーとこだけ勘がいいんだな・・。

『あぁ、好きだ。でも、昨日フラれた』

「うわぉ!まじかぁ。どんまいだな・・、ヒロが無理だったら俺とかもっと無理ぢゃん」

『ははは、どうだろうな、いけるかもよ?』

「ないわ〜」

笑った。内心安心していた。晃が愛梨の事普通としか考えてなくてよかったって。

「んで、話はそのことだったわけ?」

『そうだよ』

「俺の大事な昼休み奪った罰!昼食おごれ!!」

『はぃはぃ』

ちくしょー。こいつにおごらされるってなんか腹立つ・・。

   プチ・・

ん?なんか頭ん中で変な音が・・?

気のせいだな。



放課後∼

 久しぶりに学校丸一日ってキツかったなぁ。

前では、女たちの会話が聞こえる。

俺は、晃と二人で帰っていた。

「お、あの前にいるの愛梨じゃね?呼ぶ?」

『いい、呼ぶな』

「はぃよ、呼びません〜」

こいつ・・ふざけすぎだろ?

ん?なんか頭があついな。

 晃とわかれて自分の家に向かった。

その数分後猛烈に頭が熱くなった。

自力で自分の家まで歩いて帰ったがそっからは、速攻で病院に行かされた。

いろんな検査をしてわかったのが脳の血管がきれたらしい。俺は、いつもこーゆー時に必ず聞くことがある。それは・・

『この病気治るんすか?』・・

でも答えはいつも決まっている。

「今の時点では、まだはっきりしたことは・・・」

だった。

俺は、もう慣れた。明日からは、また学校行けないのかな。抜け出しちゃおうかな。

 そうやって思いながら俺は寝た。



数日後∼



 俺は、いまだに入院している。俺自身別にどうってことないんだけどな。あ〜ぁ、携帯持ってきてねぇから晃にもメールできねぇしつまんねぇ〜。

    コンコン

誰だ?今昼だってのに。

『どうぞ』

「おっじゃま〜」

え・・愛梨ぢゃん。

『よ、愛梨。つか、なんで?!』

「なにさぁ〜、いろいろ必要なものとか持ってきてあげたのにぃ〜」

『あ、いや、わりー・・。ってそうじゃなくてなんでここ??』

「え〜っとねぇ」

『うん』

俺は、愛梨から理由を聞いた。それは、俺の母さんが言ったらしい。

あんのばばぁ・・。口軽すぎだろ!!

「ホントに大丈夫?」

『そんなに死にそうに見えるか??』

「み・・えない・・」

おぃおぃ・・。泣き出しちゃったよ・・。


『え?え?おい・・、なんで泣くの?!』

「だっ・・って。ヒロが死にそうってきいて・・」

はぁ??あのばばぁ、なんて伝えたんだよ・・。

『死なんって』

「うん。うん。わかってるけど・・グスッ」

『はぃはぃ、もう泣かな〜い』

「うん、わかった」

『ほんと愛梨かわいいな』

「?!」

ぶっ!!めっちゃ顔真っ赤だし(笑)

『おもしれ〜』

「今のただ言っただけ?!からかったの?!」

『いや、マジ』

「うれし・・」

『え?何?』

愛梨、声小さすぎ、聴こえないし・・。

「なんでもない!!」

『なんだよ、言えよ!』

「やなこった!!」

『たくーーー・・。うぅ・・』

気持ち悪りぃー・・。

好きな子?の前で吐けねぇー。

つらっ。

「ヒロ、大丈夫??」

『あぁ』

「うそだ」

『は?』

「うそだ・・」

『なんで?』

「顔がつらそう」

『そうか?全くそんな感じじゃ・・』

    フワッ

何かが俺を包んだ。

『愛梨・・』

「死んじゃやだよ!!」

『死たねぇよ』

「うぅ・・」

『泣くな、つか彼女でもなんでもない愛梨が彼氏でもなんでもない俺に抱きついていいの?』

「うん。これは、そーゆーんじゃない」

『どーゆーのなの?』

俺は、愛梨を困らせた。

だって・・、普通の男なら気になるだろ?

彼女でもなんでもないやつが彼氏でもなんでもない男子に抱きつくなんて・・。

だからしつこく聞いた。

しかもだぞ?俺は、こいつにフラれたんだ。

余計気になる。

愛梨は、黙ってしまった。でも、俺からは離れない。

俺は、聞いてみた。

『愛梨?』

「あっ・・ゴメン・」

そう言って離れた。

『どうした?』

「いや、うん・・なんでもないよ」

なんでもないと思えなかった。

『愛梨は、なんで俺をフッたの?』

「・・・・・」

質問に答えてくれない。

俺はもう一度聞く。すると

「好きな人・・いるから・・」

あぁーー・・。そーゆーこと。

『誰?』

「えっと・・、その・・、晃・・」

うそだろ。マジかよ。

『へぇ〜、だからあんとき顔真っ赤だったんだ』

「う・・ん」

『告んないの?』

「なんでそんなに聞くの?」

『だってダチだし』

「あ〜、うん、告るよ」

『おぉ〜、いつ頃?』

「タイミングみて」

『そっか』

「うん」

あぁー、これ聞いてよかったのか?

つか、きいてどうなる?

今の俺には何もできないくせに・・。

『愛梨、okもらえるといいな』

「うん」

 そっからは、他愛もない話ばかりした。

『そーいえば、学校どうした?』

「早退つかってきた(笑)」

『お前らしいな』

 そして愛梨は、ちょっとしてから帰った。



 Eri said∼

 ヒロのお母さんからヒロが入院したって聞いて学校早退してヒロが入院してる病院に向かった。

   コンコン

ヒロは、ほんとにいた。ちょっと泣きそうになったけどでも、泣く立場逆だし耐えた。

ヒロの顔が悪く見えて少し泣いちゃった。

ヒロが可哀そうに見えて抱きしめちゃった。

好きとかそういうんじゃない。うちが好きなのは、晃・・。明日告ろうかな・・。



次の日∼

 あ〜ぁ、昨日ヒロの姿みたから夜寝れなかった。

目の下にクマができなかったのがよかった。

「よっ!!」

後ろから晃がきた。

「晃〜おはよぉ〜」

「あは」

「晃〜、昼休み時間ある??」

「おぅ、お前もかよ〜」

「え?おまえもって他に誰か・・?」

「ヒロも」

「ヒロ?なんで?」

「気になる?」

「うん・・」

「じゃあ、昼んとき一緒に言うよ」

「うん、わかった」

少し晃の顔が引きつっていた



 授業だって全く頭に入らなかった。

うちの席は窓辺だから窓からずっと外を眺めていた。



昼∼

 そしてあっという間に昼がきた。

食べてから晃と待ち合わせたところまで小走りで行った。どうしてなのかわからない。

そして待ち合わせ場所である屋上に着くとすでに晃が立っていた。

「おーい。晃ぁ!」

「おぅ!」

気づいたらしく返事を返してくれた。

「晃から先に話して!」

「お、おう!」

「どうぞ」

「うん、あのな、この前ヒロと話してたんだけどヒロお前に告ったんだよな?」

「うん」

「んで、ことわったらしいな?」

晃の声のトーンが低い・・。

「うん、断った」

「なんで、断ったの?」

「えっと・・あの・・」

「うん、何?」

「晃が・・好きだから・・」

「え?!俺の事?!」

「うん」

「んで、俺を呼んだの?」

「うん・・」

「でも、俺無理」

「・・・・・」

「なんかゴメン。今の愛梨は嫌だ」

「え・・?」

「だからそのー、今の愛梨は、ほんとに俺の事が好きだって感じられない」

「???」

「あーもー!!はっきりいちゃっていいの??」

「うん」

「ゴメン」

「うん・・」

「わかった?」

「う・・ん・・グスッ」

うちは、ついに泣いてしまった。

「んで俺の話の続きいいっすか??」

「うん・・グスッ・・ぅ・・」

「あー・・じゃあ、先に泣き止め!!」

「はぃ・・」

 5分くらいしてようやく気持ちが落ち着いてきて晃の話を聞いた。

ヒロがうちの事本気だったってこと。

晃とヒロが幼馴染でヒロは昔から病弱な子だということ。

全部知らなかった。今まで普通の男子としか見てなかった。

「知らなかった」

「ヒロの母さんからも何もきいてなかったんだな」

「うん・・」

「まぁとりあえず、今の告白なしな」

「はぃ」

「おいー(笑)改まんなよ(笑)」

「うん!」

 精一杯の声で返事した。

うちはどっちが好きなんだろう・・。

顔からして不安でいっぱいの表情でいた。

そして今日は、ヒロのお見舞いに行かなかった。

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