Natsuki Fujino

□ユリ、覚醒
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ユリ『じゃあ私達、練習に戻りますので』
なつき『ああ・・・って、ちょっと待て』

ユリの手を掴む。

ユリ『あん』
なつき『気色悪い声を出すな』
ユリ『何ですか、ダー・・痛っ!』

トラウマが蘇りそうだったので、予備動作無しでデコピンしてやった。

ユリ『うう・・・暴力反対・・・』
なつき『聞きたい事がある』

ユリはおでこを抑えながら、涙目になっている。

ユリ『グスン・・・何ですか?』
なつき『どういう起こし方をした?』
ユリ『もう一回実践しましょうか?』
なつき『・・・いや、アイツら(部員)の方』

コイツがどういう起こし方をしたかは、さっきの夢からでも大体想像はつく。

ユリ『あの・・・えっと・・・』
なつき『どうした?』

少し戸惑ったような表情になっている。
そして、聞いてきた。

ユリ『怒りませんか?』
なつき『・・・内容にもよる』
ユリ『野球しましょう、先生!太陽が私達を呼んでいます!!』
なつき『・・・今日はどんよりとした曇り空だ。太陽なんて出ていない』

朝は小雨がパラついていた。
まるで今の私の気分のようだ。

ユリ『ダ、ダメですよ〜。練習しないと』
なつき『聞いたらな』
ユリ『で、でも・・・さっき、内容によるって』
なつき『努力はする』
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