Natsuki Fujino

□女友達
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??『何その店?ありえない!』なつき『でしょ〜?』

私は女友達と携帯電話で話している。お互い酒が入っているせいか、話題が尽きない。

??『そもそも、設定からしておかしいでしょ。店長がオカマで、店員がソッチの気がある女子高生って・・・』
なつき『ホントなんだってば〜』

今日、私が行った店の事が話題に上がっている。
ちなみにその“店員”が、私の教え子だという事は言っていない。
自分との関係が疑われるからだ。

??『でも凄く美味しいんでしょ?お料理』
なつき『うん』
??『じゃあ、食べ物だけ持って帰ってきてよ』
なつき『手数料取るわよ?』

あの後さらに客が増えてきたので、私は早々に店を後にした。
『送ります!』と言って聞かなかったユリを無理矢理仕事に戻し、一人帰宅した。

??『テレビに出たりしないの?隠れた名店特集、みたいな感じで』
なつき『出るとしたら、憤激リ●ートの方じゃない?住民騒然!閑静な住宅街に突如出現したオカマの楽園!!みたいな感じで』
??『アハハハ・・・放送日決まったら教えてね』
なつき『うん。そうだ、遥に聞きたい事があったんだよね』
遥『何、なつき?』

今、私が話している相手は同い年の本西遥(もとにしはるか)。
彼女とは女子野球の大学日本代表チームで知り合った。
代表チームで私はショート、そして遥はピッチャーだった。
現在、遥は女子リーグに所属している。チームでは準エースという形で、先発を任されている。
先発しない試合でも、野手として出場する場合が多い。

なつき『今年のドラフトで2人指名されるって聞いたんだけど、確実なの?』
遥『多分、間違いないと思う。試合の時とか、それっぽい人が何人か来てるし』
なつき『そっか、楽しみだね』遥『うん』

ドラフトまでは後、一ヶ月と少しだ。

なつき『遥は?』遥『私?』
なつき『うん、ドラフト』
遥『さすがにもう無いでしょう、この年だと』
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