桜の頃...
はらはら舞い落ちる
薄紅の花びら
「うわぁ〜すっごく綺麗だね!アスラン!」
満開に咲き誇った桜の木の下、無邪気に笑う君が眩しくて...。
「キラ」
「ん?どーしたの、アスラン」
振り返ったキラの華奢な体を抱き寄せる。
君が大切なんだという想いが伝わるように...。
「うわわっ!こんなとこで止めて、恥ずかしいよ!」
腕の中でジタバタ暴れるキラが愛しくて堪らないから。
離してやるもんかと腕に力を込めた。
「...も〜!君はいつも強引なんだから」
ようやく大人しくなったキラが上目遣いに見上げてくる。
その口元は可愛らしく綻んでいて...。
誘い込まれるように、甘い口づけを落した。
「んっ......アス、」
「キラ、愛してるよ」
はらはら舞い落ちる
薄紅の花びらが
二人だけの世界に
優しく降り注いでいた
end.
up@―#改訂2009.4.8