Kira's LoveStory*
□それでも僕らは生きていく
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「キラさんっ!」
自分を呼ぶ声にキラは立ち止まり、後を追い掛けてくるシンを待つ。
「シン?どうかした?」
首を傾げるキラを真正面からガバッと抱き締めた。
「!?」
いきなりのことで困惑するキラをよそに、シンは想いを口にする。
「俺っ、キラさんが好きです!」
「...え?.......えぇぇぇぇぇぇ?!」
「迷惑ですか?」
「や、そうじゃないんだけど...いきなりで、びっくりして...」
ぴったりと密着したままの状態に、キラは恥ずかしさで身を捩る。が、
シンは腕の力を弱めるどころか、更にきつく抱き竦めた。
そして、キラの耳許に優しく問いかける。
「じゃあ、俺の気持ちに応えてくれますか?」
「っ...シン、あの...実を言うと...僕もね、シンのこと......好きなんだ」
思いがけないキラからの告白にシンは瞳を輝かせた。
抱きしめていた腕を緩めると、腕の中のキラの顔を窺う。
「!ホントに!?キラさんが俺のこと??」
「うん。...ずっと言おうと思ってたんだけど勇気がなくて。それに想っているのは自分だけなのかもって......でも良かった」
嬉しそうにはにかむキラが、どうしようもなく愛しくて堪らない。
気付けばシンはキラの唇に自分のそれを重ねていた。
「!....っ」
キラは驚きで瞳を見開いたが、すぐにそれはゆっくりと閉じられた。
一緒に居たいと思った...。
これは自分の一方的な想いだったはず...。
それなのに...
二人とも想いは同じで。
『君が欲しい』
色とりどりに咲く花たちを背景に、シンとキラはお互いの存在を愛おしむようにいつまでも口吻けあっていた。
end.