Athrun×Kira LoveStory*
□未-TOMORROW-来
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―僕は君に、何かを還せるだろうか―
どこまでも穏やかな風が、髪や頬を撫でていく。
見渡すかぎりの海の青さが、心に染みていく。
けれど、自分の犯した罪は決して消え去ることは無い。
――それでいい。
その罪を背負って、生きていこうと決めたのだから。
『キラ』
君が僕を呼ぶ。
あの綺麗で優しい微笑みと共に。
『キラ』
君が僕を呼ぶ。
温かく包み込むような声で。
君が此処に居ること、それがどれだけ重要だったか...だけど。
『行かないで』
なんて言えなかった。
言えるわけなかった。
これ以上、君の負担になりたくはなかったから。
だから今度は自分の足で踏み出すよ。
―少しでも君に追いつくように
―君の隣に立てるように...。
end.
up@―#改訂2009.4.8