Athrun×Kira LoveStory*

□運命-DESTINY-
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―この世に不変なものなんてないんだ...。
―でも、僕の心はずっと君を想っていたよ。


「...アスランッ」

今、目の前に居る存在を確かめたくて、アスランの背中に腕をまわす。

離したくない...離せばまた、君を見失ってしまう。

「キラ?どうしたんだ?」

普段あまり僕から抱きつくことなんてないからアスランが戸惑っているのが分かる。

「なんでもないっ...。もう少し、このままでいさせて?...」

揺れる瞳を隠すようにして、ギュッとしがみつく腕に力を入れた。そうするとアスランが僕の頭を撫でてくれる。
暖かくて、ふいに泣きそうになった。

「キーラ、隠し事は無しだよ?」

アスランの優しい声が降ってきて、僕は彼の胸に顔を埋めたまま応える。

「っ...、もう何処にも行かないで......」

それだけ口に出してしまうと言葉に詰まって何も言えなくなる。するとアスランは僕の体をフワッと包み込んでくれた。

「俺はもう何処にも行かない。ずっと此処にいる、ずっとキラの傍に...だから泣くな」

その言葉に顔を上げるとアスランが微笑んでいて、僕の頬に一筋の涙が伝う。アスランは手の甲でそっと頬に触れると涙を拭ってくれた。

小さな頃から変わらない優しさを持つ君。
そんなアスランがずっと好きだった。

(だから、僕も言わなきゃ...)

恥ずかしくて臆病になる心を奮い立たせて、アスランの綺麗な深緑の瞳をみつめた。

「...ありがとうアスラン、大好き」
「ああ、俺もキラを愛してる」

嬉しくて嬉しくて...自然と笑顔が零れる。
そうして僕たちは、いつまでもお互いを確かめるように抱き合っていた。


―僕らが出逢ったのは運命だよね。って言ったら、君は笑うかな?

それとも――。


end.
up@―#改訂2009.4.8

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