Athrun×Kira LoveStory*

□星の灯る家
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◆2
いつからだったろう?
キラとぎくしゃくした関係になったのは。
自ら仕組んだことなのに正直、苦しい...。
あの頃...、キラに対して幼なじみとしての感情しか持っていなかった頃に戻れたらどんなにいいだろう。
もうずっと狂おしいほどに君を愛している。


「アスラン?…おいっ!アスランってば!」

カガリに呼ばれ、我に返る。

「…っ、何だ?」
「何だとは何だ?勝手に呆けていたくせに、会議は終わったぞ」
「すまない」

仕事中にも関わらず、意識はキラに向いていたようだった。本当にどうしようもない自分に舌打ちしたくなる。

「謝るのはキラに、じゃないのか?」
「!?」
「ぷっ…!お前この世の終わりみたいな顔してるぞ?どうせ、キラと喧嘩でもしたんだろ?」

単なる喧嘩ならば、まだよかった。俺が謝れば大抵は丸く収まるから。
だが今回ばかりは…。

「ほらっ、早く帰ってキラに許してもらえっ!」

カガリに背中を押されるようにして、オーブ官邸を後にした。


静かな海辺に佇む小さな家。
俺はもう少し大きな家のほうがいいんじゃないか?と言ったけど、君はこれでいいと譲らなかったね…。
そんな頑固なところも、堪らなく可愛くて愛おしかった。


思い出に浸りながら家に入り、リビングの扉を開ければソファで寝息をたてるキラがいた。
その寝顔を見た途端、思わず触れたい衝動に駆られたが自分をなんとか戒め、努めて冷静に声を出していた。

「キラ、起きろ」

じゃないと、君をどうにかしてしまう…。
その前に......。


――可憐で無垢な君を、俺から解放しよう。




その日を境に、二人の暮らす家には明かりが灯らなくなった。

夜空にはあんなに美しい星たちが輝いているのに、帰らない人を待つ家はただ、暗く沈んでいた。

キラとアスランは何処へ行ったのか…。
流れ星がひとつ、涙のように流れて消えた。



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