Athrun×Kira LoveStory*
□きらきら
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――きっとまた、出逢える。
.・.*.きらきら.*.・.
「アスランは何、お願いするの?」
短冊を手に、首をちょこんと傾げて聞いてくる幼なじみ。
本当に可愛いったらない。
「キラがニンジン食べますようにって、ね」
「うえぇ〜、それ絶対ムリだから!」
「クスッ、冗談だよ。そういうキラは何て書いたんだ?」
ひょいと覗き込もうとすると、後ろ手に隠された短冊。
「ダ、ダメ!...まだ書いてないから」
「ふーん..まぁ、いいけど。じゃあ、お互い秘密ってことで」
―月の幼年学校時代。
地球にあるアジア圏の文化を習い、その中にあった”七夕”と言う行事をクラスで行った。
先生から聞いた織姫と彦星の夢物語をキラは甚く気に入ったらしく、瞳を輝かせていたのを思い出す。
「織姫と彦星って素敵だね〜、アスラン!」
「そうか?一年に一度しか逢えないなんて可哀想じゃないか」
「でもでも!離れてた分、逢えた時の大好き〜!って気持ちは大きくなると思うんだ!」
うっとり、とまるで恋する少女みたいに想いを馳せるキラ。
その横顔から目が離せないアスランは自嘲めいた苦笑を零す。
――キラが好き...。
親友の域を越えた想いに気づいたのは何時だったろうか。
「キラ君、アスラン君、短冊が書けたのなら笹の葉に括り付けておいで」
「はぁい!」
先生に促され、キラは元気よく返事をすると教室の後方に設置された笹へと向かっていく。
「アスランも早く!あ、でも!見ちゃダメだからね!」
「分かってるさ」
あの時、二人して括り付けた短冊に託した願い。
叶うなんて信じてなかったけれど、僅かな可能性を期待していたのも事実で...。