Athrun×Kira ParallelStory*

□クリスマス*イヴ
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「失礼ですが、キラとはどういう関係ですか」
「不躾だな...ククッ。俺とキラの関係?簡単に言えば......」

男は片腕に抱えたキラを引き寄せ、薄らと桃色に染まる頬に口づけを落とす。

「ひゃあ!?」
「なっ!」

目の前で見せつけられた出来事にアスランは咄嗟に動けず、苦々しく顔を顰めた。
それを愉悦の表情で眺める男。

「何も吠えないのか?所詮この程度の男ということだな、アスラン・ザラ」
「(俺を知って?)キラは俺の恋人だ!このまま引き下がるわけにはいかない!」
「ほお、キラを信じるのか」
「当然!今は酔っているから答えは聞けそうにないが...」

バチバチと火花を散らし合う二人。
どちらも譲らずといった姿勢で無言の闘いが繰り広げられようとしていた。

が、、、そこへ不似合いな程に甘〜い声が割り込んでくる。

「ね〜、カナーロ〜!はやく帰ろうよ〜」

カナーロ?と呼ばれた男のコートの裾を掴み、ぶんぶんと振り回す様は子供のようで。
あまりの可愛い仕草に二人とも見事に戦闘意欲を失くした。


「一時休戦だ」
「ああ、だがキラは俺が連れて帰る」
「だから、先にも言っただろう?キラは渡さな...」
「アスも一緒かえろっ!」

うふふー♪と、ご機嫌なキラは二人の真ん中に入る形で、彼らの腕を取る。

「「キラ」」
「ねっ♪みんな、なかよし〜」

こうして、はしゃぐキラに睨み合う二人という異色トリオが誕生した。


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