Athrun×Kira ParallelStory*

□世界で君だけ
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side=ATHRUN


赤信号で車を止める。

横断歩道を渡る人々の群れを何気なく見つめていると、助手席の恋人がぽつりと呟いた。

「...ねぇ、アスラン」

「ん?」

「こんなに人がいるのに、君は僕を見つけてくれたんだね」

「…どうした?いきなり」

「んー、なんとなく」

「なんだそれ」

「……」


こんなふうに時々、素で可愛いことを言ってくるから堪らない。

「ふぅ…そんなの当然だろ。俺にはキラしか見えないから...」

「...っ」

信号が青に変わり車を走らせる。

隣には真っ赤な顔の愛しい恋人。





side=KIRA


赤信号で車が止まる。

横断歩道を渡るたくさんの人を見ていたら、運転席の恋人に訊いてみたくなった。

「...ねぇ、アスラン」

「ん?」

「こんなに人がいるのに、君は僕を見つけてくれたんだね」

「...どうした?いきなり」

「んー、なんとなく」

「なんだそれ」

「......」


こんなことを聞いて、変に思われただろうか?
恥ずかしくて、アスランの顔がまともに見れない。

「ふぅ...そんなの当然だろ。俺にはキラしか見えないから...」

「...っ」

信号が青に変わり車が走り出す。

隣には悪戯っぽく微笑む、大好きな恋人。


end.
 

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