宝物@

□美堂蛮の逆襲
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取られたら取り返せが信条の俺ら。
だったら、やられたらやり返せだよな……銀次。







「ただいま!!」

元気よく玄関を開け中に入るが、何も返事が返ってこない。

「蛮ちゃん?タバコ買ってきたよ?」

靴を脱ぎ、コンビニの袋を手にしたまま奥へ向かう。
すると布団の上に座ってこっちを見ている蛮の姿がみえてきた。

「……どうしたの?」

問い掛けながら近付く。

「銀次……」
「な…何?」

俺は俺をじっと見つめる蛮ちゃんから目を反らす事が出来なかった。

「蛮…ちゃ…」







突然今までの景色がガラスが割れたように音を立てて崩れた。

「え?な、何?どうしたの!?」

ガバッと寝ている上半身を起こしキョロキョロと回りを見渡す。
どうやら自分は布団の上に仰向けになっていたらしい。

「いい夢見れたか、銀次君?」

寝ていた自分の足元の方から聞こえる蛮ちゃんの声。

「邪…眼?」

いや、確かにいい夢だった。
何せその後、蛮ちゃんが俺の事を押し倒して積極的にフェラをしてくれてたんだもん。
もう、気持ち良くて可愛くて。
じゃなくて。

「なんで……」

蛮ちゃんに聞きながら視線を下ろし、変に違和感のある自分の下半身に目を向けてみた。

「って何これっ!!」

夢の中のままのように何も身につけてない下半身。
が、それだけではない。

「どーゆうこと?」

自身にはリング。
そして、テーピングのテープが巻かれている。

「何、これ?」

まるで、昨日自分が蛮ちゃんにしたみたいに。

「ん〜?玩具が大好きな銀次君にも玩具で遊ばせてやろうかなってな。いつも俺ばっかりで悪いだろ?」

悪魔の角付きの邪悪な笑顔で答える蛮ちゃん。

「いや、俺は遠慮しとくよ、蛮ちゃん」
「遠慮すんなって」

起こしていた上半身を倒される。

「あの、蛮ちゃん…なんか怖いんですけど…」
「なぁ、これなんだかわかるよな?」

取り出しのはリモコンみたいなもの。
いや、リモコンだと断定できる。
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