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□2006年蛮ちゃん誕生日
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2006年蛮ちゃん誕生日【エロ台詞10題〜受編】


07.『下も、触って…』→銀蛮



ホンキートンクでの皿洗いとか皿洗いとか皿洗いで貯めた俺の全財産で、小さなケーキと安いワイン、おつまみを買って、安アパートでお祝いをした。
本当はみんなでパーティしようって夏実ちゃんが言ってくれたんだけど、他人が祝われるのはいいのに、自分が祝われるのは苦手みいたいで蛮ちゃんは断っちゃった。

だから、二人きりの誕生会。


「蛮ちゃんは、プレゼントなんかいらないって言ってたけど…。」

俺は紙袋を蛮ちゃんに手渡した。

「…って、何だこれ?」

紙袋を逆さにひっくり返すと、バサバサと勢い良く音を立てて、コンドームとローションの山が蛮ちゃんの前に出来上がった。

「まさか、これがプレゼントって言うんじゃねぇだろうな?」
「プレゼントないのってやっぱり寂しいなって思ってさ。でも、何あげていいかわからなくて、それで、俺だったら『蛮ちゃん』が欲しいって思ったんだ。だから蛮ちゃんには俺を貰ってもらおうと思ったんだけど。せっかく、お金も余ってるからと思って……。だ、駄目かな?やっぱり。」

一気にそこまで捲し立てると、ご機嫌を伺うように蛮ちゃんを見た。
やっぱり、呆れたように俺とコンドームの山を眺めてたかと思ったら、急にお腹を抱えだした。苦しいんじゃなくて、笑ってるみたい。

「バカだバカだと思ったら、ここまでバカだとはなぁ。」
「だって、他に思い浮かばなかったし…。でもさ。これだけあれば、一年くらいは持つよ。」
「だから、お前はバカだっつーんだよ。」

伸びた白い手。殴られると思って、反射的に目を瞑ってしまった。
けれど、その手は俺の後頭部を引き寄せる為のもので、唇には柔らかな感触。

「一年どころか、一ヶ月ももたねぇよ。」

優しく微笑むその表情は、妖しさと美しさと優しさを含んだ俺が一番好きなものだった。
離れていく唇を追うように、俺も蛮ちゃんに口付けた。

「俺を貰って。」
「嫁に行くみてぇだな。」
「俺じゃ不満?」
「いんや、お前じゃねぇと駄目。」

額と額を合わせて、視線を絡め、重ねられていく唇。

「お誕生日おめでとう。」
「何回言やぁ、気が済むんだよ。」

キスの合間に囁いたら、蛮ちゃんはそんな風な言い方をしたけれど、瞳は優しく笑ってた。
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