short_210堂
□れっつ、アシスト!〜青猫編〜
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「ピチュー!何してるのさ!」
「あ、おにーちゃん!!」
駆けてきたのはピチューの兄であるピカチュウ。そして後から優雅に歩いてきた青年は、この世界の創造神マスターハンド。
「マスターおはよー!」
「おはようピチュー」
にこやかに挨拶をかえすマスター。そして緩やかにしゃがみこみ、ピカチュウが人の姿になったことを驚いている様子の青猫の喉を撫でた。
「驚かせて申し訳無い。でも君たちも似たようなものだろう?…それはさておき、ガリアから遠路はるばるようこそ。私が、責任者のマスターハンドだ」
「ほぇ?お客さまだったの??」
目をぱちぱちさせながらたずねるピチュー。その言葉にマスターは「あぁ、そうだよ」と笑った。
「だからピチュー!早く降りなさい!」
そうピカチュウは言いながらピチューを抱き上げる。ピチューは抱き上げられながら元の姿に戻ってピカチュウにしがみついた。
「ぴちゅぴちゅ♪」
「はいはい、よしよし…じゃあマスター、僕たち行くねー」
「あぁ、2人とも休暇だからゆっくり休んでくれ」
ピカチュウピチュー兄妹が去った後、マスターはゆっくりと立ち上がる。と、同時に青猫にも変化が起こった。
しなやかな尻尾と耳はそのままに、青年の姿になったのである。
「早速だけどトレーニングルームに案内するよ。私としては、君を彼と当たらないことを祈ってる。仲間同士が戦うのも気が引けるだろう」
「あー、いや?別に大丈夫ですよ。あいつとはよく訓練とかで戦ってるし。それにここの戦いってのはうちの戦争より平和的だと聞いてますしね」
「それもそうだな。まぁ気楽にやってくれ。さぁ、こっちだ」
そうして2人の青年はトレーニングルームに歩いていった。