short_210堂
□れっつ、アシスト!〜青猫編〜
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「…ねこさん?」
しなやかな尻尾、尖った耳、青くふさふさとした毛並み。正しく猫だった。しかし、大きさが尋常ではない。
「おっきー♪」
メンバーでも一二を争うであろう小柄なピチューだが、それでも普通は猫の方が小さい。が、今彼女が抱き付いている猫は、ピチューよりも遥かに大きく、ピチューを軽々乗せていた。
抱き付かれた青猫は、最初は驚いた様子だったがピチューが何も危害を加えないとわかったらしく、大人しかった。
と、そこへ肩に黄色い鼠を乗せ、左だけ伸ばされた揉み上げだけを三つ編みにした特徴的な白い髪の青年が歩み寄ってきた。黄色い鼠はピチューを見るなり跳ぶようにして駆けてきた。
己の姿を、人のそれに変えながら。