人類最弱、転生しました
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「許せなかったんです」
不意に、目の前にいる姉が喋りだした。
いや、語り出したと言った方が正しいだろうか。
とにかく、口に真っ赤に濡れた大鋏を加え、こちらを見ながら。
「だって、侮辱したんです。
「私たちの子なのに、どうしてあんな息子が産まれたんだって」って」
最後に、「と言うのは理由の一つで、最大の理由は「呼吸」をしてなかったからですけどね」と、付け加えた。
この事から考えられるのは、只一つ。
かの《人間失格》こと僕の鏡。
――嗚呼、彼女は「零崎」だ。