太陽はハカイがお好き
□stage 2-2
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「よう」
真っ暗な空間の中に彼は立っていた。腰まである長い茶色の髪を靡かせながら琥珀色の目で、こちらをみている。
「久しぶりだな」
うん、久しぶり。
「俺の事は「無かったことにした」んじゃないのか」
うん。そうなんだけど、ね……。
「なんだ、どうした。言ってみろ」
……。
「だんまりだと、いくら俺でも分からないぞ」
……あのね。
「おう」
…………由良兄に会いたい。
「由良? 嗚呼、夜月の事か」
……もう、会えないって分かってるのに。どうしても会いたいんだ……。
「なら、会いに行けばいいじゃねえか」
でも……、みんなの事まだ見捨てられない……。
「ふぅん。だが忘れちゃいけないぜ、あいつら人間は俺たちの想いを嘲笑いながら生きてんだ。少なくとも俺が知ってる範囲なら、な」
…………そう、ダヨネ。
「おう、ソウダ」
……デモ、そしたらお前ガ…………。
「気にスルナ。俺タチは元々一つノ存在だ」
………………ゴメン。
「…………謝ルナヨ」
ソシテ、ユックリト融合シテイッテ、一ツニナッタ。